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先端ハイテン材と最適工法の適用により、電気自動車用の超軽量・安全ボディーを実現【新日本製鐵/JFEスチール/住友金属工業/神戸製鋼所】

世界の鉄鋼メーカーが次世代鋼製環境対応車の車体設計を完了
先端ハイテン材と最適工法の適用により、電気自動車用の超軽量・安全ボディーを実現

WorldAutoSteel(WAS)はWorld Steel Association (worldsteel)の自動車分科会であり、産業界および社会に自動車における鉄の価値を広く伝えるべく、常に鉄の技術革新を探求しています。WASは現在、世界の鉄鋼メーカー17社で構成され、超軽量車体開発プロジェクトを通じ、自動車の環境への対応(CO2削減)、安全性向上に鉄鋼材料を通じて寄与してきました。
近年の電気自動車、ハイブリッド車のような環境対応車の需要が世界的に急激に高まる中で、WASは、2008年に、次世代鋼製環境対応車(Future Steel Vehicle:FSV)プログラムを立上げました。FSVプログラムでは、2015年~2020年に想定される次世代車体の基本仕様を選定したフェーズ1に続き、このほどフェーズ2にて車体の詳細設計を完了させました。
フェーズ1に関しては、2015年~2020年に想定される次世代車の車体について、4人乗の電気自動車(BEV)・プラグインハイブリッド車(PHEV)、5人乗のプラグインハイブリッド・燃料電池車(FCV)の4つのケースについて技術的な仕様検討を行い、4つのケースのおのおのについて、性能、2020年時点での実現可能性およびコストに基づいて車体の駆動系を選択し、以下の2つの仕様を決定しました。

・FSV1(小型車):BEVおよびPHEV20の4ドア・ハッチバック
・FSV2(中型車):PHEV40およびFCVの4ドア・セダン
(PHEV20、PHEV40はガソリンを使わず電池のみでそれぞれ20マイル、40マイル走行し、電池を使い切った後はガソリンで走行する車両です。)

フェーズ2は、FSV1(小型車)のBEV(電気自動車)を対象に、そのホワイトボディーの詳細設計と最適化を実施し、新たな車体構造を開発・提案するものです。設計に当たっては、ホットプレスやロールフォーミングを従来以上に活用すること等により、ハイテン比率を97%(重量比)まで向上させ、うち、およそ半分を980MPa以上のハイテンとしました。その結果、ホワイトボディー重量は188kgという超軽量化を実現し、同クラスのガソリン車に比べて35%の軽量化を達成しました。更にこの車体は、現時点での世界最高レベルの安全・環境基準を満足するものです。
本成果を踏まえ、自動車メーカーの評価を仰ぎながら、実用化に向けた取組みを継続してまいります。

WorldAutoSteel及びそのプロジェクトについての詳細は下記サイトをご覧ください。
www.worldautosteel.org

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