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車両用エンジンが国土交通省の河川排水 ポンプ実証試験に採用【三菱ふそうトラック・バス】
2021年4月14日
車両用エンジンが国土交通省の河川排水 ポンプ実証試験に採用
●国土交通省「マスプロダクツ型*排水ポンプ技術開発」公募事業の実証試験「車両用エンジン」部門に、ふそう
ブランドの車両用エンジンが採用
●既存の河川管理施設の多くは交換期を迎えるうえ、昨今増加する集中豪雨や台風、洪水など自然災害対応のため、
より効率的・効果的な更新が急務
●2022年1月から3か月間、実用化に向けた実証試験を予定
三菱ふそうトラック・バス株式会社(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長・CEO:ハートムット・シック、以下MFTBC)は、車両用エンジン「4V20型」が、国土交通省(以下、国交省)の公募事業「マスプロダクツ型排水ポンプ技術開発」(以下、本事業)の「車両用エンジン部門」の実証試験に採用されたことをお知らせします。MFTBCのエンジンを用いた河川排水ポンプ実用化を目指し、今後実証試験を行います。
本事業は、コストを削減しつつ、効率的かつ効果的に河川ポンプ設備の更新を行う手法および技術開発が必要となっていることから、マスプロダクツを活用した新たな排水ポンプ設備等の整備の促進を目的にしています。河川機械設備のあり方については、従来の考え方からのパラダイムシフトを図った上で、更新・整備を加速化することが求められています。河川ポンプ設備や水門設備等の河川管理施設は、高度経済成長期から平成に入るまでの間に建設されたものが多く、今後、設置後40年を経過した施設が急増します。また機械設備は、橋りょうなどの構造物と異なり、長寿命化にも限界があり、高齢化した施設の急増に伴い、一斉に更新が必要となる「大更新時代」が到来します。さらに、頻発する災害により、排水施設の新設・増設の要望も高まっています。
そのため国交省は、自動車業界とポンプ業界が初めて異業種連携を行うことでイノベーションを促進し、ライフサイクルコストの大幅な縮減を目指しています。国交省は2020年11月より自動車メーカーや産業機器メーカーを招いて研究会を開催し、MFTBCも当初から参加してきました。2021年1月に本事業の実証試験の公募が行われ、MFTBCはそのうち「車両用エンジン」部門に4V20型エンジンにて応募し、3月に採用が決定されました。
今回の採用にあたり、2021年4月19日に東京都千代田区の国交省にて基本協定調印式が行われます。MFTBC社長のハートムット・シックが参加し、赤羽一嘉国土交通大臣および他の実証試験参加企業との協定に調印し、本事業に関する意見交換を行う予定です。
MFTBCは、車両用・産業用エンジンを製造・販売しています。産業用エンジンにおいては、車両用エンジンで培われた伝統の技術力が、世界の産業機械・建設機械分野に生かされています。高出力、高トルク、低燃費、低振動の基本性能に加えて、過酷な環境下にも実力を発揮する耐久性と信頼性を持ち合わせています。産業用エンジンに求められる水準を超える確かな品質が、ショベル、クレーン、発電機などの動力源として、あらゆる用途にお応えしています。今回の実証試験に採用された4V20型エンジンは、日本国内でMFTBCの中型トラック「ファイター」に使用されています。
MFTBCはこの実証試験への参加を通じて、MFTBCの車両用エンジンを用いた河川排水ポンプの構築を目指すとともに、日本政府が目指す「国土強靭化」および防災・減災の取り組みを支援することで、人々のより良い暮らしの実現に貢献します。
*車両用ディーゼルエンジン
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