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舶用燃料電池システムの実証試験を開始【ヤンマーホールディングス】
2021年3月24日
舶用燃料電池システムの実証試験を開始
ヤンマーホールディングス株式会社(本社:大阪市、社長:山岡健人)及び同グループ会社のヤンマーパワーテクノロジー株式会社(本社:大阪市、社長:田尾知久)は、3月24日より舶用水素燃料電池システムの実証試験を開始しました。
<舶用燃料電池システム実証試験艇> |
船舶業界では、国際海事機関において今世紀中の温室効果ガス(GHG)排出ゼロを目指す「GHG削減戦略」が採択されるなど、世界的な環境規制強化が進んでいます。また、昨年12月に経済産業省が取りまとめた「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」におきましても、水素やアンモニア等のカーボンフリーな燃料船開発に向けて技術力の獲得に取り組むなど、環境に負荷をかけないエネルギー源や動力源の開発が注目されています。
ヤンマーグループはこれまでも環境規制にいち早く対応したデュアルフューエルエンジンなどの開発において成果をあげてきておりますが、この度水素燃料を利用した将来のパワートレインの技術開発の一環で、トヨタ自動車製MIRAI用燃料電池ユニットなどを組み合わせた船舶用燃料電池システムを開発し、自社製ボートによる実証試験を開始しました。
当実証試験艇は、国土交通省の「水素燃料電池船の安全ガイドライン」に国内で初めて正式に準拠した船舶となり、実運用に向けた船舶特有の課題の抽出と対策の評価を行います。将来的には、2025年までの実用化に向け、燃料電池システムの複数台連結による大容量パッケージを開発し、より大型の船舶に対して水素燃料を使用したシステムソリューションの提供を目指します。
実証試験艇概要
船体型式 :EX38A (FCプロト艇)
総トン数 :7.9トン
全長/全幅 :12.4メートル / 3.4メートル
推進出力 :250kW
燃料電池システム :固体高分子形燃料電池モジュール x 2基
水素タンク :70MPa高圧タンク x 8本
検査機関 :日本小型船舶検査機構(JCI)
実証場所 :大分県国東市近海
<舶用燃料電池システム実証試験艇> |
<ヤンマーについて>
1912年に大阪で創業したヤンマーは、1933年に世界で初めてディーゼルエンジンの小型実用化に成功した産業機械メーカーです。「大地」「海」「都市」のフィールドで、産業用エンジンを軸に、アグリ、建機、マリン、エネルギーシステムなどの事業をグローバルに展開し、お客様の課題を解決するソリューションを提供しています。ヤンマーは“A SUSTAINABLE FUTURE-テクノロジーで、新しい豊かさへ。-”をブランドステートメントに掲げ、次の100年へ向けて持続可能な社会の実現に貢献していきます。
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