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二次加硫を必要としない画期的な成形用シリコーンゴムを開発【信越化学工業】
2020年9月28日
~高輝度LEDパッケージ材料、およびレア・アース分離精製の新会社2社を設立~
信越化学工業株式会社(本社:東京、社長:斉藤恭彦、以下「信越化学」)は、すでに上市している液状型に加え、ミラブル型*でも二次加硫を必要としない成形用シリコーンゴムを開発いたしました。
二次加硫を必要としないミラブル型のシリコーンゴムは、業界初となります。信越化学が長年培ってきた固有の技術により、開発に成功いたしました。
ミラブル型シリコーンゴムは、従来の成形方法では、一次加硫を行って成形した後、成形品に残存している低分子シロキサンと、ゴム成形に使用する加硫剤の分解物を除去するため、二次加硫を行っていました。
このたび開発した新製品は、従来品に比べ低分子シロキサンの含有量を大幅に低減し、また一次加硫時に副生成物が発生しない付加反応型にしたことにより、二次加硫の工程が不要になります。このため新製品は、成形メーカーの生産性の向上と省エネルギーに貢献するとともに、成形品への異物付着の防止などの要望に応えられるものと期待しています。
さらに新製品は、押し出し成形、トランスファー成形、カレンダー成形、プレス成形、インジェクション成形などのさまざまな成形方法に対応できます。
なお、信越化学は、液状型のシリコーンゴムでは、すでに業界に先駆けて二次加硫を必要としないLIMS(Liquid Injection Molding System=液状シリコーンゴム射出成形システム)材料を製品化しており、自動車部品を中心に幅広く使われています。
信越化学は、2017年9月にシリコーンゴム成形のテクニカルセンター「シンエツ・モールディング・テクニカルラボラトリー」(埼玉県東松山市)を開設いたしました。同ラボラトリーでは、ミラブルインジェクション成形機を設置しており、新製品を用いた成形の実演を行うことができます。同ラボラトリーは、今後もお客様へのテクニカルサービスを充実させ、当社に寄せられるご要望に応えてまいります。
シリコーンゴムは、耐熱性、耐寒性、耐候性、電気特性など、一般の有機系ゴムにはない数多くの優れた特性を兼ね備えています。このため、自動車、電気・電子機器、OA機器、家電製品、日用品など、幅広い用途に使用されています。
信越化学は、優れた品質と技術力、そしてきめ細かな対応で、今後も多様化する市場のニーズに応えてまいります。
*ミラブル型:ロールミルと呼ばれる混合機で、可塑化・混合されるゴム材料の総称
■参考資料
射出成形品見本(パーツトレー)
*サイクルタイム60秒未満 バリレス・ランナーレス ゴム硬度50度(デュロメータA)
この件に関するお問い合わせ
信越化学工業(株) 広報部
TEL: 03-3246-5091 FAX: 03-3246-5096
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