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植物材料ケナフを活用したエンジン関連部品を初めて開発【トヨタ紡織】

2012年2月14日

トヨタ紡織㈱(本社:愛知県刈谷市、取締役社長:豊田周平)は、自動車の軽量化による燃費性能の向上、および二酸化炭素排出量削減を目指して、このほど従来のケナフ活用技術を応用したエアクリーナーケースを開発し、株式会社デンソーの商標にて、1月よりトヨタ自動車株式会社のクラウンコンフォートに採用されました。

トヨタ紡織グループは、15年以上の長きにわたり、二酸化炭素の吸収能力が高い一年草植物「ケナフ」の繊維を活用した内装部品の開発に取り組んでいる中で、植物材料を活用したエンジン関連部品の製品化は、今回が初めてです。この製品化は、「車室内空間のオール植物化」を目指すトヨタ紡織にとって、大きな前進となるものです。

今回開発したエアクリーナーケースは、石油由来のポリプロピレン(以下、PP)内に均一にケナフ繊維を分散させるためのコンパウンド(混合)技術を確立することで、PPとケナフを完全に相溶化させ、植物繊維を用いた射出成形部品の材料に必要な流動性を確保しています。これにより、ケナフ40%という高い配合率ながらも、高い製品品質を確保した射出成形工法を確立するとともに、従来品比で10%の軽量化と二酸化炭素排出量の20%削減を実現しました。

トヨタ紡織グループは、地球環境にやさしい社会の実現を目指し、1990年代から工業製品への植物の活用を検討しはじめました。その代表が、生長が早く、二酸化炭素の吸収能力が高い「ケナフ」です。2000年に製品化したドアトリムを皮切りに、順次採用車種・採用部位を拡大してきました。現在では、インドネシアで種子開発から栽培、ボード生産まですべてを事業化しています。今後も植物由来材料の採用拡大を目指しながら、より魅力的なクルマを創造していきます。


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