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システムおよびソフトウェア設計者の幅広いコミュニティ向けにSDSoC開発環境を公開、Zynq SoCのユーザー基盤を拡大へ【ザイリンクス】
2015年7月21日
拡張ライブラリ、ボード、デザイン サービス エコシステムをサポートする新規リリースで
エンベデッド C/C++ アプリケーションの開発が可能に
ザイリンクス社 (本社 : 米国カリフォルニア州サンノゼ、NASDAQ : XLNX) は7月20日 (米国時間)、システムおよびソフトウェア設計者の幅広いコミュニティ向けにSDSoC™開発環境を公開したと発表した。これによりザイリンクスは、Zynq® SoCのユーザー基盤をさらに拡大する。SDx™ファミリの一つであるSDSoC開発環境は、拡張ライブラリ、ボードおよびデザイン サービス エコシステムをサポートすることで、エンベデッド C/C++ アプリケーションの開発を可能にする。また、今回のSDSoC開発環境の公開では、プログラミングおよびプラットフォーム開発を容易にするための統合設計環境(IDE)の機能も強化されている。
拡張ライブラリ、ボード、サービス エコシステムのサポート
2015年3月のSDSoC開発環境の発表を受けてザイリンクスは、アライアンス メンバーを新たに認定した。このアライアンス メンバーは、ボード、システム オン モジュール(SoM)、ライブラリおよびデザイン サービスなどを提供することで、エンベデッド ビジョン、先進運転支援システム(ADAS)、インダストリアルIoT(I-IoT)および5Gワイヤレス システムの開発を支援する。これまでに、15種類以上のボードおよびSoMがSDSoC開発環境向けに認定され、マシン ビジョン、ADASおよびソフトウェア無線などのアプリケーションで利用可能となっている。さらに、ザイリンクスとライブラリ パートナー各社は、OpenCV、線形代数、信号処理などのライブラリ機能を提供する。また、デザイン サービス アライアンス メンバー8社を加えてエコシステムを拡張することで、ザイリンクスは世界中の設計チームがAll Programmable SoCとMPSoCの性能を最大限活用できるようにしている。
SDSoC開発環境の強化
SDSoC開発環境2015.2のリリースでは、統合設計環境(IDE)としてハードウェア/ソフトウェアの機能分割機能や、システム コネクティビティの最適化、早期パフォーマンス予測時の精度向上などの機能が強化されている。今回のリリースでは、プラットフォーム構築フローも強化されており、ユーザーがカスタムボード向けに作成した既存のVivado Design Suiteのデザインやランタイム ソフトウェア プロジェクトをSDSoCカスタム プラットフォーム上にシームレスに移行することが可能である。
ザイリンクス プレミアIPアライアンス メンバーであるXylon社の創業者でCEOを務めるダヴォル コバチェック(Davor Kovacec)氏は、「ザイリンクスのSDSoC開発環境を使用し、我々のHDLベースlogicBRICKS™ IPコアと C/C++で実装した高度な画像処理アルゴリズムを単一の一般的なフレームワーク上で組み合わせることで、ザイリンクスのAll Programmable SoCとMPSoCによるヘテロジニアス マルチプロセッシングを存分に活用することが可能になります。我々は、車載およびマシン ビジョン アプリケーション向けに、完成形に近い再利用可能なSoCソリューションを、FPGAの経験が少ない顧客に提供できます。これらのソリューションに顧客自身がコードを素早く簡単に追加して、完全なスマート ビジョン システムを構成し、試作と最適化を行うことができます」と述べている。
Dorner Works社のCOOであるDr. スティーブン H. バンダレスト(Dr. Steven H. VanderLeest)氏は、「ザイリンクスのSDSoC開発環境は非常に良く統合されており、C/C++になじみの深い組み込み設計者がスムーズにザイリンクスZynq SoCとMPSoCでの次世代ホモジニアス システムを設計、実装することが可能な C/C++レベルの設計環境です。ザイリンクス プレミア デザインサービス アライアンス メンバーであるDorner Works社は、C/C++ デザイン手法に取り組みたいFPGA設計者や、または、FPGA経験のない C/C++ベースのソフトウェア設計者の両方をサポートする良い機会と考えています。FPGA、IP、組み込みソフトウェア、そして標準規格適合において高い経験値をもつ弊社は、SDSoC技術により新たに開拓される市場に興奮しており、我々が提供するユニークな付加価値の高いサービスとソリューションを新規、そして、既存のお客様に提供していきたいです」と述べている。
ザイリンクスのプロセッシングシステム、ソフトウェアおよびアプリケーショングループ担当バイス プレジデントであるヴィダヤ ラジャゴパラン(Vidaya Rajagopalan)は、「SDSoC開発環境は既存Zynqユーザーの生産性を飛躍的に高めるだけではなく、完全なソフトウェア ベースの開発アプローチを通して新たな市場機会を切り開きます。私たちは多くのアーリー アクセスのお客様やパートナーと数年にわたり開発を共にしてきました。今回、広く一般に公開することによってさらに多くのユーザーに使用いただけることを楽しみにしています」と述べている。
供給体制
SDSoC開発環境2015.2はZynq All Programmable SoCをサポートしており、現在入手可能である。SDSoC環境を購入し、利用可能なボード、ライブラリ、デザイン サービスを使ってすぐに開発を開始するには、japan.xilinx.com/sdsocを参照されたい。
SDxについて
SDx™は、システムおよびソフトウェア設計者のための開発環境の製品群である。SDxを使うと、FPGAの経験がほとんど、あるいはまったくない開発者でも、業界標準のプロセッサで高級プログラミング言語を使用してプログラマブル ハードウェアの性能を利用できる。詳細は、japan.xilinx.com/sdxを参照されたい。
ザイリンクスについて
ザイリンクスは、All Programmable FPGA、SoC、MPSoC、3D ICの世界的なリーディング プロバイダーである。ソフトウェア定義でハードウェアが最適化されたアプリケーションを可能にすることによって、クラウド コンピューティング、SDN/NFV、ビデオ/ビジョン、インダストリアルIoTおよび5Gワイヤレスなどの分野に飛躍的進歩をもたらす。詳しい情報は、ウェブサイトjapan.xilinx.comで公開している。
※ ザイリンクスの名称およびロゴ、Artix、ISE、Kintex、Spartan、Virtex、Zynq、Vivado、UltraFast、その他本プレスリリースに記載のブランド名は米国およびその他各国のザイリンクスの登録商標または商標です。その他すべての名称は、それぞれの所有者に帰属します。
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ザイリンクス㈱ マーケティング部 TEL : 03-6744-7740/FAX : 03-5436-0532
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