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駐車場での安全・支援技術を新たに開発【トヨタ自動車】
2014年11月20日
トヨタ自動車、駐車場での安全・支援技術を新たに開発
-低速での衝突回避支援/被害軽減に対応したICS*1、パノラミックビューモニターの新画面モードを発表-
トヨタ自動車㈱(以下、トヨタ)は、事故全体の約30%*2が発生している駐車場での安全性向上のため、ペダル踏み間違い・踏み過ぎによる事故被害を軽減する「インテリジェントクリアランスソナー(ICS)」に、アクセル・ブレーキペダル操作に関係なく低速取り回し時における衝突回避/被害軽減を支援する新たな機能を追加した。
さらに、車体周囲の安全確認をサポートする「パノラミックビューモニター」に障害物の確認をより容易にした新たな画面モード「シースルービュー」機能を追加した。
トヨタはこれらの新技術を2015年に発売する新型車に採用する予定。
【ICS】
踏み間違いなどによる急発進時に、クリアランスソナーで障害物を認識して衝突被害の軽減に寄与するICSの機能を拡張。センサーの増設と検出距離の延伸により、検出範囲を拡大するとともに、制御ソフトを改良し、従来のペダル踏み間違いによる衝突被害の軽減だけでなく、駐車場内の低速での移動や、車庫入れなど、ペダルの誤操作がない場合にも隣接車両や障害物との衝突回避や被害軽減を支援する。
また、駐車支援機能「インテリジェントパーキングアシスト2(IPA2*3)」では、従来のIPAにICSと連携した自動ブレーキによる「衝突回避/被害軽減支援機能」のほか、複数回の前後移動が必要な狭い駐車環境において、自動でステアリング操作を行う*4「切り返し支援機能」、前後が狭い縦列駐車空間からの出庫を半自動で行う*4「縦列駐車時の出庫支援機能」を追加。駐車場での使用性を大幅に向上。
【パノラミックビューモニター】
車両を上から見下ろしたような映像をナビ画面に表示するパノラミックビューモニターに、新機能シースルービューを追加。スイッチ操作で車両の外側から見下ろしたような映像を表示する従来のムービングビューと、ドライバーの視線で車両を透かしたような映像を表示するシースルービューが選択できる。シースルービューでは、ムービングビューと比較して、障害物を大きく見やすい映像として表示する。
トヨタは、モビリティ社会の究極の願いである「交通事故死傷者ゼロの実現」に貢献するため、安全技術・車両開発の方向性を示す「統合安全コンセプト」*5に基づき、車両に搭載された個々の安全装備・システムを研究・開発し、「より安全な車両・技術開発」に邁進するとともに、「交通環境整備への参画」「人に対する交通安全啓発活動」を通じ、交通安全への幅広い取り組みを強化していく。
*1 ICS : Intelligent clearance sonar
*2 出典 : 日本損害保険協会発行「駐車場事故の実態」(東北6県の統計)
*3 IPA2 : Intelligent Parking Assist2
*4 シフト、アクセル、ブレーキはドライバーが操作する
*5 統合安全コンセプト : 車両に搭載された個々の安全技術・システムを独立で考えるのではなく、連携を図り、全てのステー
ジにおいて、最適なドライバー支援を追求していくという考え方
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