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Jacinto インフォテインメント・プロセッサ・ファミリのDSPやビジョン・プロセッシング機能を強化、自動車へのデジタル・コックピットの実装を拡張【日本テキサス・インスツルメンツ】
2014年11月7日
日本テキサス・インスツルメンツは、新しい『DRA75x』プロセッサ製品に信号処理機能を追加し、高度情報先進運転支援システム（ADAS）機能を組み合わせ、インフォテインメントの強化を実現しました。2つの機能の組み合わせによって、性能を妥協せずに、デジタル・コックピットに従来のインフォテインメント機能を実装した自動車を開発できます。新しい 『DRA75x』プロセッサ製品、Jacinto 6EPとJacinto 6Exは、その他のJacinto製品と同一のアーキテクチャで開発されたことから、追加の研究開発や、原材料費（BOM）の大幅な増額なしで、投資をスケーリングし、ハードウェアとソフトウェアの互換性を備えた多様な製品ラインアップを供給できます。
Jacinto 6 EP ： プロセッシング性能と同時性を強化
Jacinto 6 EP製品は22 GFLOPS / 60 GMACS の演算性能を発揮する1.4GHzのデジタル・シグナル・プロセッサ（DSP）性能と、インフォテインメント市場をリードするプロセッシング性能を提供します。Jacinto 6 EPは、Jacinto 6のすべての機能に、ペリフェラル群と強力なDSPを追加したことで、システム・コストを抑えながら、数々の機能を追加できます。Jacinto 6 EPは、高性能を要求されるI/O要件を持つ、一定のインフォテインメント・システムに必要な追加のUSB、ビデオ入力やPCIeインターフェイスを内蔵していることから、BOMコストの削減にも役立ちます。第2の『TMS320C66x』 DSPコアは総合で1.4GHzの信号処理能力を提供し、複数のカメラからの情報を1つやサラウンド・ビューまたはオーバーヘッド・ビューに動的に合成するなどのイメージ操作に使用できます。また、追加されたDSP性能を使って、マルチ・チューナー、アンテナダイバーシティやバックグラウンド・スキャニングを活用したマルチ・モード設定 などのラジオ構成の拡張、オーディオと音声の処理、アクティブ・ノイズ制御（ANC）、音声認識やその他の多様なテクノロジも実現できます。
Jacinto 6 Ex ： IVIと高度情報ADASとのフュージョンを実現、革新的な製品を提供
このプラットフォームに、さらなるスケーラビリティを提供するJacinto 6 Ex製品は、高度情報ADASとインフォテインメントの両性能の妥協なしで、機能を同時に実現する、2個のEVE（エンベデッド・ビジョン・エンジン）を提供することで、追加の性能と高い統合性を提供します。高度情報ADASは、車内と車外のカメラを活用して、自動車の能動的な制御なしで、障害物や歩行者の検知、拡張現実（AR）ナビゲーションや運転者の識別をはじめとしたドライブ体験を向上する機能を提供します。これらの機能はセンター・スタック、プログラマブル・クラスタやヘッドアップ・ディスプレイ・システムに活用できます。
これらのEVEは、ARM®、GPU、DSP、マルチメディアや追加のサブシステムとの間で、高性能のアナリティクスやビデオ・アルゴリズムを同時に実行でき、市場のあらゆる製品に例のない、制約のない高性能を提供します。顧客各社は、EVEと関連のソフトウェア・ライブラリ群の両方を使うことによって、柔軟で、プログラマブル、高性能のEVEコアのアナリティクス・アルゴリズムを活用し、製品開発を自在に管理できます。
高いスケーラビリティの製品ファミリ
Jacinto 6製品ファミリは、同一アーキテクチャで構築されていることから、車載アプリケーションにおいて、高いスケーラビリティを備えた幅広いARM® Cortex®-A15製品群との間に、ソフトウェアとピン接続の互換性を提供します。価格、性能や統合機能の幅広い組み合わせを提供するJacinto製品ファミリは、最大4個の1080pディスプレイ、4本のビデオとカメラ入力をサポート可能な、高い成熟度のARM Cortex-A15ソリューションも提供します。
また、FPD-Link III Ser/Des チップセットを使うことで、Jacintoプロセッサ製品に、HD（高品位）ディスプレイや、メガピクセル・カメラも接続できます。『DS90UH925Q』シリアライザと『DS90UH926Q』デシリアライザは、HDCP保護付きのインターフェイス・プロトコルを使い、一組のツイステッド・ペア・ケーブル上でデジタル・ビデオ、オーディオと双方向I2C制御などの信号を同時に伝送します。『DS90UB913AQ』シリアライザと『DS90UB914AQ』デシリアライザは低価格の同軸ケーブルを使って、プロセッサにカメラ・モジュールを接続できます。さらに、予備のARM Cortex-M4 サブシステムは、自動車のスタック群の処理をはじめとした、リアルタイムの割り込みを多用するタスク群の処理負荷を軽減します。
TIの完全集積型電源管理IC（集積回路）である『TPS659039-Q1』 は、Jacinto 6 SoCファミリとのシームレスな動作のために設計されました。『TPS659039-Q1』は、厳格な車載要件をサポートするよう設計され、システム内で最小限の消費電力を提供するとともに、Jacinto 6ファミリのシステム電源要件の管理に適合する複数の機能を内蔵しています。『TPS659039-Q1』は、車載規格であるAEC-Q100 の認証取得済製品であり、全Jacinto 6製品ファミリをサポートし、スケーラビリティを提供します。
先に発表されたJacinto 6や、Jacinto 6 Ecoの各製品を含む、Jacintoファミリの4製品が、さらに高いスケーラビリティを提供します。さらに、Jacintoファミリの全製品は、TIの WiLink™ 8Q Wi-Fi、 Bluetooth® 、GNSSコンボ・コネクティビティ・プラットフォームとの組み合わせ動作が可能で、即座に使用できる車載インフォテインメント製品を開発できます。また、同一の『DRA7xx』プラットフォーム上で、低価格から高価格帯まで、幅広い自動車向けの製品を開発でき、投資の活用、研究開発費の削減、製品の市場投入期間の短縮を実現できます。Jacinto向けのツール群とソフトウェアとして、QNX社、Linux社と Android社のソフトウェア開発キット（SDK）を提供し、またハードウェア開発とリファレンス・プラットフォームのほか、業界をリードするサードパーティ・エコシステムが、開発経費の削減や価値ある新機能の早期追加に役立ちます。
供給
Jacinto 6 EPと Jacinto 6 Exの『DRA75x』プロセッサは、サンプル出荷中で、量産出荷は2014年第4四半期の予定です。『DRA75x』の各プロセッサは大量生産を予定されている自動車メーカー各社向けの製品です。
Jacinto プロセッサ・ファミリに関する情報
・ TIの Jacinto 6 プロセッサ製品ファミリと、Jacinto 6 EPや Jacinto 6 Exを、プロダクト・ビュレティンで参照（英語）
・ 高度情報ADASを Ask the Expert ビデオで視聴（英語）
・ 最新のBehind the Wheel blogポスト で、Jacinto 6 EPとJacinto 6 Exの情報を参照（英語）
・ 最新のインフォテインメントに関するホワイトペーパーを参照（英語）
車載向けアプリケーションの技術革新を牽引するTI製品
TIはメーカーとシステム・サプライヤに対して、自動車市場でのワールドクラスの機能の実現を可能にする、先進的で信頼性の高い半導体製品を幅広く提供しています。TIは広範な電源IC、インターフェイス、シグナル・チェーン・ソリューションに加え、DLP®ディスプレイ、ADASおよびインフォテインメント・プロセッサ、Hercules™『TMS570』セーフティ・マイコン、ならびにワイヤレス・コネクティビティ・ソリューションを提供しています。これらのソリューションに対して充実した技術文書 を提供するとともに、厳しいAEC-Q100車載規格やTS 16949規格に準拠した製品のほか、ISO 26262規格に準拠したSafeTI™製品も供給しています。TIの車載用製品の詳細については、http://www.tij.co.jp/automotive をご参照ください。
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