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業界初のeCall、クラスターやテレマティクス向け モノラルClass-D オーディオ・アンプを発表【日本テキサス・インスツルメンツ】
2014年9月2日
診断機能とロードダンプ保護機能が、信頼性を向上、設計を簡素化
日本テキサス・インスツルメンツは、eCall(緊急通報)システムやインスツルメンツ・クラスター・システム向けに、ロードダンプ(*注)保護と診断機能をワンチップに統合した、車載用Class-D オーディオ・アンプ製品を発表しました。設計者は、モノラル・チャネル、アナログ差動入力の『TAS5421-Q1』を使うことで、複数のディスクリート部品の削減、車載グレードの診断機能の設計の簡素化や、バックアップ・バッテリーの動作延長などを実現できます。製品の詳細、サンプルのご注文に関しては、http://www.tij.co.jp/tas5421q1-pr-jpをご覧ください。
*注 ロードダンプ: エンジンとオルタネータが動作中にバッテリーが外れることで、車載機器の電源に高電圧の過渡波形が印加され、故障を引き起こす事象
車載のeCall システムへの需要は増加しています。eCall システムは、事故発生時に自動的に通信を行い、車両の位置を最寄りの緊急センターに通報することで、救命までの応答時間を短縮することができます。eCall システムは、バックアップ・バッテリーの電力のみで、長期間に渡る高い信頼性、かつ自律的な動作を求められます。システム設計者は、『TAS5421-Q1』が提供する90 パーセントという高い電力効率や、低い無信号時電流を利用することで、この厳しい要件に適合する製品を実現できます。
『TAS5421-Q1』の特長と利点
・最高レベルの統合性 : Class-D アンプに損傷を与えるおそれのあるロードダンプをはじめとした、過酷な車載動作環境に対して、40V のロードダンプ保護と過熱保護を提供
・高効率と低い無信号時電流 : 追加のバッテリー・セルが不要で、ディスクリート構成のソリューションと比較して、システムの総合的なコストを削減、基板実装面積の縮小、製品重量の軽減などを実現
・I2C 経由の診断機能を内蔵 : 車載グレードの診断機能をフルに統合、ディスクリート構成のソリューションと比較して、コストの削減、開発期間の短縮、高い信頼性の確保、システムの複雑さの緩和を実現
車載用のeCall リファレンス・デザイン
顧客各社は、AEC-Q100 車載規格認証取得済のTI のアナログIC で構成された、車載 eCallリファレンス・デザインを活用することで、eCall システムの設計期間を短縮できます。このTI Designs リファレンス・デザイン・ライブラリに収録された設計には、BOM(原材料費)、回路図、試験データやデザイン・ファイルなどの豊富な資料が付属され、eCall システムを迅速に設計できます。
供給、パッケージと価格
『TAS5421-Q1』は、16 ピンHTSSOP PowerPAD パッケージで供給されます。1,000 個受注時の単価(参考価格)は1.74 ドルより設定されています。
『TAS5421-Q1』の特性表
TIのオーディオ製品ポートフォリオに関する情報
・『TAS5421-Q1』のサンプルのご注文
・IBISモデルのダウンロード
・コンプリートなTI Designsの車載eCall リファレンス・デザイン
車載向けアプリケーションの技術革新を牽引するTI製品
TIはメーカーとシステム・サプライヤに対して、自動車市場でのワールドクラスの機能の実現を可能にする、先進的で信頼性の高い半導体製品を幅広く提供しています。TIは広範な電源IC、インターフェイス、シグナル・チェーン・ソリューションに加え、DLP®ディスプレイ、ADASおよびインフォテインメント・プロセッサ、Hercules™『TMS570』セーフティ・マイコン、ならびにワイヤレス・コネクティビティ・ソリューションを提供しています。これらのソリューションに対して充実した技術文書 を提供するとともに、厳しいAEC-Q100車載規格やTS 16949規格に準拠した製品のほか、ISO 26262規格に準拠したSafeTI™製品も供給しています。TIの車載用製品の詳細については、http://www.tij.co.jp/automotive をご参照ください。
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