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アストモスエネルギー向けに大型LPG運搬船を建造 昨年末に続き同船型を受注、新パナマ運河にも対応【三菱重工業】
2014年3月25日
三菱重工業は、アストモスエネルギー㈱から大型LPG(液化石油ガス)運搬船を受注しました。昨年末に同社から受注したものと同船型で、世界トップレベルの省エネ性能を誇り、世界の主要LPGターミナルに柔軟に対応できるほか、新パナマ運河にも適合した仕様となっています。完成・引き渡しは2016年上期の予定です。
受注したLPG運搬船は、長さ230.0m、幅36.6m、喫水11.1mで、総トン数は4万8,300トン(載貨重量トン数5万1,100トン)。LPG積載量は8万3,000m3で、長崎造船所で先の受注船とともに建造します。当社独自の船型を採用したことなどにより、優れた燃費性能とLPGターミナルごとに異なるさまざまな接続条件への高い適応性を実現しています。また、2016年初めにも運用開始が見込まれる新パナマ運河を通過できるよう、係船装置なども世界最新の設備を搭載します。
アストモスエネルギーは現在、23隻の大型LPG運搬船を運用しています。そのうち同社所有の6隻はすべて当社が建造したもので、同社が他社と契約している定期用船17隻のうち11隻も当社が建造しました。
同社は、現在年間1,000万トンのLPG取扱量を、2015年には1,200万トン超まで増やす中期経営計画に取り組んでおり、LPG輸送体制を拡充していく方針です。今回の造船契約もこの方針を受けたもので、本船は同社が保有する老齢船の代替船として就航する運びです。
米国のシェール革命により、極東を含む世界市場で北米産LPGの需要増大が予想されており、輸送距離の伸長や拡幅された新パナマ運河を使った輸送量の拡大が不可欠となっています。また、船舶運航についても世界的に環境規制が強化されつつあります。本船は、こうした状況を受けてアストモスエネルギーが進める最新鋭のLPG輸送船団整備計画に対応するものです。
当社は、LPG運搬船需要の高まりに応え、船舶および主要な舶用機器を手掛ける総合力を駆使することでさらに運用効率に優れたLPG運搬船の開発に力を注ぐとともに、積極的な提案営業を展開していきます。
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