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軽量・コンパクトな直列4気筒4ストロークエンジンを採用した「F115B」 新発売【ヤマハ発動機】
2014年3月6日
ヤマハ発動機㈱では、新設計の直列4気筒エンジンを採用し、軽量・コンパクトを追求した4ストローク船外機「F115B」を、2014年4月1日より発売します。
「F115B」は、新開発の総排気量1,832cm3、直列4気筒のエンジンを採用。軽量・コンパクト設計の徹底により、既存の同クラスのモデル(F115A)に比べ、排気量を91cm3拡大しながら約10kgの軽量化を実現し、より幅広い種類のボートへの搭載を可能にしました。
また、低速運転時の震動とエンジン音を低減するなどの快適性を実現しました。外観も次世代船外機に相応しいエッジの印象的な新デザインを採用しています。環境対応の面では、世界で最も厳しいと言われている米国カリフォルニア州大気資源局(CARB)の2008年度規制値における最高基準値(スリースター)をクリアしています。
開発背景
船外機の中でも100馬力前後の馬力帯は、国内外において需要が高く、1999年に発売した「F115A」はその中核をなすロングセラーモデルでした。このほど発売する「F115B」は、その「F115A」を全面リニューアルした次世代の4ストローク船外機です。2013年の発売以来、市場から高く評価されている「F200F」「F165A」と同様、部品素材の見直し等により、軽量・コンパクト化を徹底的に追求。新たに開発した直列4気筒のエンジンユニットは、オフセットクランクシャフトを採用するなどして、従来モデルに比べ排気量を増加させながら、約10kgの軽量化を実現しました。
「F115B」では同馬力の2ストロークモデルと同等の軽量・コンパクト化を実現したことにより、搭載できるボートの幅が広がり、2ストローク船外機からの載せ替えなど幅広いニーズにも対応しています。
主な特長
● パワフルな直列4気筒4ストロークエンジン
・ 新設計の排気量1,832cm3、直列4気筒、DOHC、16バルブのパワーユニットを採用。優れたパワー、と中速域でのトルクフルな特性を実現しました。
・ エンジン各部にセンサーを設置し、ECM(エンジン・コントロール・モジュール)により燃料噴射量、噴射タイミング、点火時期をコントロール。燃焼効率を高めあらゆる状況下で最適な航走状態を確保し、燃焼効率を向上させています。
● 高い信頼性と耐久性
・ 独自の多重塗装、特殊合金「YDC-30」の採用やアノード(防食亜鉛)の最適配置、電着塗装による排気系への特殊防食処理などにより、耐食性を高めています。
・ ECMにパソコンを接続し、画面上でセンサーなどの故障箇所や故障履歴の確認ができる故障診断システム「ダイアグノシス」を搭載しています。
・ カウリングの水密性を高めたほか、独自の排水システムを採用し、安定したエンジンの航走状態を確保します。
● 快適性と環境対応性の向上
・ 燃料を最適なタイミングで燃焼室に供給する「マルチポイントフュエルインジェクション」を採用し、優れた燃費性能とクリーンな排気を実現。
・ シフトダンパーシステム(SDS)を採用し、シフト時のショックを軽減しています。また新設計の排気システムにより静粛性を高めるとともに、大型ラバーマウントを採用することで、低振動を実現しています。
・ シフトダンパーシステムに最適な、船型や用途によって9〜16インチのピッチから選択できる新設計のプロペラを用意しています。
● 利便性の追求
・ デジタルネットワークにより操船者に船外機の情報を伝える「コマンドリンクシステム」に対応しています。また600回転から1,000回転の間で50回転ごとにトローリングスピードを調整可能な「可変トローリングスイッチ(VTS)」を採用しています。
・ さまざまな電子システムの稼働に充分な容量を持つ発電装置(35アンペア)を搭載。
主要諸元
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