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NXP、業界初の28nm RFCMOSワンチップ・レーダー・ファミリ SAF8xxxを拡張し、ソフトウェア・デファインド・ビークルに向けたADASアーキテクチャを実現

2024年1月12日

  

NXP、業界初の28nm RFCMOSワンチップ・レーダー・ファミリ SAF8xxxを拡張し、
ソフトウェア・デファインド・ビークルに向けたADASアーキテクチャを実現

  

・新しいワンチップ・レーダーは分散型レーダー・アーキテクチャをターゲットとし、現在のスマート・センサから将来のストリーミング・センサへのシームレスな移行を推進

・NXPのフルシステム・ソリューションが360度センサ・フュージョン、高いセンサ分解能、AIベースの物体分類を含むソフトウェア・デファインド・レーダーを実現

・自動車エレクトロニクスの大手サプライヤのHELLAがNXPのSoCファミリを、第7世代レーダー・ポートフォリオの基盤として採用

  

  

NXPは車載用ワンチップ・レーダー・ファミリの拡充を発表しました。新しいSAF86xxは高性能レーダー・トランシーバ、マルチコア・レーダー・プロセッサ、MACsecハードウェア・エンジンをモノリシックに統合し、車載イーサネット上で最先端のセキュアなデータ通信を実現します。NXPの高性能プロセッサ「S32」、車載ネットワーク・コネクティビティ、パワーマネジメントを組み合わせたフルシステム・ソリューションにより、先進的なソフトウェア・デファインド・レーダーへの道が拓かれます。

この高集積レーダーSoC(System-on-Chip)はリッチなローレベル・レーダー・センサからのデータを最大1Gbit/sでストリーミングします。自動車メーカーが次世代ADASのパーティショニングをソフトウェア・デファインド・ビークル向けに最適化し、新しいアーキテクチャへスムーズに移行できるようサポートします。 さらに、OEMはOTA(Over-the-Air)アップデートによって、車両のライフタイム中にソフトウェア・デファインド・レーダーの新機能を簡単に取り入れることができます。

SAF86xxは 昨年発表されたSAF85xxと共通のアーキテクチャを持ち、28nm RFCMOSの性能を備えているため、40nmや45nmの旧世代の製品よりもレーダー・センサ機能が大幅に向上しています。そのため、Tier-1サプライヤはコンパクトで電力効率の高いレーダー・センサを製造することが可能になります。運転手や他の道路利用者にとっては300m以上の範囲で縁石などの小さな物体や、自転車や歩行者などの交通弱者を確実に検知できるというメリットがあります。

自動車エレクトロニクスの大手サプライヤのHELLAはNXPのSoCファミリを、第7世代レーダー・ポートフォリオの基盤として採用しました。バリエーションとしてフロント、リア、コーナー、サイドのレーダーがあります。

「NXPとRFCMOSベースのレーダー・センサの共同開発を始めたのは約10年前です。今になって振り返ると、これは正しい判断だったと胸を張って言えます。NXPのRFCMOS TEF81xxとTEF82xx車載レーダー・トランシーバを採用することにより、HELLAは車載用77/79GHzコーナー・レーダー・センサを提供する先進企業となりました。 NXPのレーダーSoCファミリにより、私たちは市場での地位を固め、レベル4の自動運転を含むすべてのレーダー関連機能を提供するレーダー・ソリューションの準備が整いました。」

HELLA レーダー・プログラム・マネジメント担当VP Dietmar Stapel博士

  

新しいワンチップ・レーダーは緊急ブレーキや死角検知などのNCAP安全機能をサポートします。 また、渋滞アシスト、ハイウェイ・パイロット、駐車アシスト、フロント/リア・クロストラフィック・アラート、横/後方衝突回避など、SAEレベル2+や3向けの高度な快適性機能など、先進のADAS/自律走行アプリケーションをサポートしています。

「NXPの新しいSAF86xxワンチップ・レーダー・ファミリを導入することで、OEMは現在のレーダー・プラットフォームを新しいソフトウェア・デファインド・ビークル・アーキテクチャに迅速かつ容易に移行することができます。分散型アーキテクチャの専用S32Rレーダー・プロセッサ上でソフトウェア・デファインド機能を持つ接続されたレーダー・センサ・ネットワークを構築することにより、レーダーベースの認知が強化され、自律走行の進歩が加速します。例として、360度のセンシング、強力なAIベースのアルゴリズム、安全なOTAソフトウェア・アップデートが挙げられます。」

NXP Semiconductors SVP兼ADAS担当GM Steffen Spannagel

  

SAF85xxと今回新たに加わったSAF86xxからなる包括的なSAF8xxxファミリは各OEMのユースケースに合わせてカスタマイズすることができます。オブジェクト、ポイント・クラウド、レンジFFTレベルのデータなど、広範なセンサ出力をサポートしており、現在のアーキテクチャのスマート・センサだけでなく、将来の分散アーキテクチャのストリーミング・センサにも対応します。

  

NXPの第3世代RFCMOSレーダー・プラットフォームを拡充

・車載レーダーRFCMOSの初の量産を開始し、すでに数千万個を出荷しているNXPの実績ある専門知識を基に構築

・76~81GHzの高集積SAF86xxレーダーSoCはストリーミング・センサ向けに最適化されており、ギガビット・イーサネット・インターフェースと強化されたMACsecセキュリティを搭載

・SAF86xxはASILレベルBをサポートするISO 26262 Safety Element out of Context(SEooC)、ISO/SAE 21434(コンテキスト外のコンポーネント)に準拠して開発されており、HSEセキュリティ・エンジンを通じて最新のセキュリティ要件に対応

  

供給

SAF86xxレーダーSoCファミリはアルファ・カスタマー向けに現在サンプル出荷中です。詳細についてはhttp://www.nxp.jp/saf86xx をご覧ください。

  

NXP、CES 2024に出展
CESは年間のイベントの中でもイノベーションを次のレベルに飛躍させる絶好の機会です。LVCCのブースCP-18に足を運び、NXPのスケーラブルなレーダー・ポートフォリオを体験してください。

  

NXPのレーダー製品ラインナップ
すでに主要なお客様向けにサンプルを出荷し、次世代OEMプラットフォームを対象としているNXPの新しいSAF86xxレーダー・ファミリは、クルマの360度サラウンド・セーフティ・コクーン向けに設計されたNXPの包括的なレーダー・センサ・ソリューションをベースに構築されています。拡張性に優れたこのセンシング・ソリューションはコーナーレーダーから高解像度4Dイメージングレーダーまで、自動車OEM企業の多様化するユースケースとアーキテクチャに対応できるようにカスタマイズされています。S32Rプラットフォームはソフトウェアの再利用と迅速な開発が可能な共通アーキテクチャ、高性能なハードウェア・セキュリティ・エンジン、OTAアップデートのサポート、最新のサイバーセキュリティ標準への準拠を提供します。

  

NXP Semiconductorsについて
NXP Semiconductors N.V. (NASDAQ: NXPI)には、より良く、安全・安心なコネクテッド・ワールドを実現する画期的なテクノロジを生み出すために優秀な頭脳がそろっています。組み込みアプリケーション向けのセキュアなコネクティビティ・ソリューションで世界をリードするNXPは、オートモーティブ、インダストリアル& IoT、モバイル、通信インフラの各市場で新たな可能性を拓く一方、より持続可能な未来を実現するソリューションを提供しています。60年以上にわたって蓄積した経験と技術を活かし、NXPは世界30か国強で約3万4,500名の従業員を擁しています。2022年の売上高は132億1,000万米ドルでした。詳細はWebサイトwww.nxp.comをご覧ください。

NXP、NXPロゴはNXP B.Vの商標です。他の製品名、サービス名は、それぞれの所有者に帰属します。All rights reserved. © 2023 NXP B.V

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タグ:オートモーティブ, 企業情報

  

お問い合わせ

広報(日本)
増田 清美
Tel: 070-3627-6472
kiyomi.masuda@nxp.com

  

  

  

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