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NXPとZendar、高分解能レーダーの開発を加速
2023年11月6日
NXPとZendar、高分解能レーダーの開発を加速
・NXPは自律走行/先進運転支援システム(ADAS)向けの高分解能かつ高性能のレーダー・システムの開発を推進するため、Zendar Inc.に出資
・開口長を増やして角度分解能を向上させ、LiDAR並の性能を実現するZendarの分散開口レーダー(DAP)ソリューションはOEMにシステムの簡素化、複雑さの軽減、レーダーのフットプリントの小型化などのメリットを提供
NXPは高分解能レーダーによる自動運転車システムの革新に取り組むソフトウェアのスタートアップ企業、Zendar Inc.への出資と協業を発表しました。今回の投資は自律走行(AD: Autonomous Driving)と先進運転支援システム(ADAS: Advanced Driver Assistance Systems)向けの高分解能レーダー・ソリューションの加速と向上、業界をリードするNXPのスケーラブルなレーダー製品ラインナップの充実を目的としています。
NXPとZendarはシステムソリューションのアプローチを簡素化するZendar製の分散開口レーダー(DAR: Distributed Aperture Radar)技術を活用することにより、車載レーダー・アプリケーション向け高分解能レーダー・システムの強化に向けて協力することになります。この投資により、NXPは車載レーダー市場における技術的リーダーシップとエコシステムを強化し、道路交通安全の向上に向けてさらに次の段階に飛躍します。
ADアプリケーションとADASアプリケーションでは自動車の安全走行を実現するために高分解能センシングが求められます。DARは多数のアンテナ・チャンネルを用意せずに、高性能レーダー・システムの分解能を向上させることのできるスマートなアプローチを提供します。自動車に搭載した複数のレーダー・センサからのデータをコヒーレントに集約し、実効アンテナを大型化することで、これまでにないセンシング分解能を実現します。その結果、2度から4度の間で動作する従来型レーダー・センサに比べて0.5度未満という高い角度分解能が実現し、周囲の精密なマッピングに不可欠なLiDAR並みの性能を提供します。また、DARは柔軟な設置が可能なため、分解能をさらに向上させることも可能です。
このレーダー・ソリューションは広く採用されているNXPのS32Rレーダー・プロセッサ・プラットフォームとRFCMOS SAF8xワンチップSoCをベースにする予定です。これらは車載OEMの多様化する車両アーキテクチャに合わせてカスタマイズ可能なため、分散型アーキテクチャへの移行が加速します。自動車メーカーやTier 1サプライヤに対して熱的な複雑さの軽減、レーダーのフットプリント小型化による設置の柔軟性と利便性の向上を特長とする、大幅に簡素化された標準レーダーで開発された高分解能システムのメリットを提供します。
Zendar Inc.の共同創業者 兼 CEOのVinayak Nagpal氏は次のようにコメントしています。「DARは基本的に分散型レーダー・モジュールを早い段階で集約する技術です。業界をリードするNXPのレーダー製品ラインナップは自動車にDARを導入するために欠かせません。LiDAR並みの性能を持っており、次世代ADASのブレークスルーとなります。NXPと協力し、こうした産業革命を実現できることを嬉しく思います。」
NXPのSVP兼ADAS担当GMのSteffen Spannagelは、次のように述べています。「Zendarの革新的な技術とNXPの最先端レーダー製品ラインナップとの組み合わせることにより、エッジ・アーキテクチャと今後の分散型車両アーキテクチャの両方において、高分解能のレーダー・センシングを実現したいと考えていますZendarと協力し、このエキサイティングな新技術をOEMやTier1サプライヤに提供することになります。この包括的なソリューションはエッジまたはゾーンのいずれかにおける柔軟なDARプロセッシングを実現し、自動車メーカーの多様なADAS車両アーキテクチャをサポートします。」
供給
アプリケーション開発はすぐに開始可能です。製品の発売は次世代OEMプラットフォーム向けに予定されています。
NXPのレーダー製品ラインナップ
NXPは自動車の360度サラウンド・セーフティ・コクーン向けにコンプリート・レーダー・センサ・ソリューションを提供しています。拡張性に優れたこのセンシング・ソリューションはコーナーレーダーから高分解能4Dイメージング・レーダーまで、自動車OEM企業の多様化するユースケースとアーキテクチャに対応しています。S32Rプラットフォームはソフトウェアの再利用と迅速な開発が可能な共通アーキテクチャ、高性能なハードウェア・セキュリティ・エンジン(HSE)、OTA(Over-The-Air)アップデートのサポート、最新のサイバーセキュリティ標準への準拠を提供します。NXPのスケーラブルなレーダー製品ラインナップには次世代自動車アセスメント・プログラム(NCAP)アプリケーション向け業界初の28nm RFCMOS
ワンチップ・レーダーICファミリ「SAF85xx」が新たに加わりました。
詳細については、nxp.com/S32R をご覧ください。
分散開口レーダー(DAR)ソリューションの詳細については11月7日~8日に開催予定のNXP Tech Days Detroitでご紹介します。詳細情報と登録へのリンクは こちら。
NXP Semiconductorsについて
NXP Semiconductors N.V.(NASDAQ: NXPI)には、より良く、安全・安心なコネクテッド・ワールドを実現する画期的なテクノロジーを生み出すために優秀な頭脳がそろっています。組み込みアプリケーション向けのセキュアなコネクティビティ・ソリューションで世界をリードするNXPは、オートモーティブ、インダストリアル& IoT、モバイル、通信インフラの各市場で新たな可能性を一方、より持続可能な未来を実現するソリューションを提供しています。60年以上にわたって蓄積した経験と技術を活かし、NXPは世界30か国強で約3万4,500名の従業員を擁しています。2022年の売上高は132億1,000万米ドルでした。詳細はWebサイト
www.nxp.comをご覧ください。
NXPジャパンはNXP Semiconductorsが開発および製造するプロセッシング・ソリューション、認証技術、コネクティビティ、高出力RFやアナログ製品などを日本市場に提供しています。本社は東京都渋谷区で、名古屋および大阪に営業所があります。詳細はWebサイトwww.nxp.jp(日本語)をご覧ください。
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