ニュース
EMC対策製品: 車載高速インターフェイス向け高インピーダンス積層コモンモードフィルタの開発と量産【TDK】
2023年3月14日
EMC対策製品: 車載高速インターフェイス向け
高インピーダンス積層コモンモードフィルタの開発と量産
・高速差動伝送10Gbps以上に対応
・動作温度は-55~+125℃と広範囲に対応
・従来品比較でノイズ対策効果を最大限に向上
TDK株式会社(社長:齋藤 昇)は、車載高速インターフェイスのノイズ対策用コモンモードフィルタ「KCZ1210DH800HRTD25」(L1.25㎜×W1.00㎜×H0.50㎜)を開発し、2023年3月より量産を開始したことを発表します。
本製品は、昨年(2022年2月22日)リリースしたKCZ1210DHシリーズの追加製品となります。1㎓におけるインピーダンスは1000Ω、挿入損失は25dB以上と従来品比較でノイズ対策効果を最大限に向上させた製品です。昨今の先進運転支援システム(ADAS)の普及により、より安心で安全な自動運転を目標とする各種システムの信号処理の高速化は著しい変化を遂げています。本製品はフロントセンシングカメラ、ミリ波レーダー、LiDAR等に使用される高速信号処理の誤動作防止に貢献します。TDK独自の内部電極パターン構成と最適な低誘電材料を一体焼結した構造により、高特性、高信頼性を実現しています。また、端子電極に導電性樹脂層を設けることで熱衝撃による製品クラックの抑制、基板歪み等の機械的ストレスに対する耐性を向上させました。
当社の車載用積層製品は150℃対応のチップビーズをはじめ、高速差動伝送における輻射ノイズ対策用のコモンモードフィルタ等豊富なラインアップを提供しています。今後もさらに高速化する自動運転システムの通信品質に貢献するノイズ対策製品の開発とサービスに努めて参ります。
主な用途
・高速インターフェイス
HDMI1.4/2.0(3.4Gbps/6Gbps)、LVDS/MIPI D-PHY(4.5Gbps)、USB3.0/3.1 Gen1(5Gbps)、USB3.1 Gen2(10Gbps) 、Next Gen Interface(10Gbps~)
主な特長と利点
・高速差動伝送10Gbps以上に対応
・動作温度は-55~+125℃と広範囲に対応
・従来品比較でノイズ対策効果を最大限に向上
主な特性
製品名 | コモンインピータンス [Ω]at100㎒ |
直流抵抗 [Ω]max. |
定格電流 [㎃]max. |
定格電圧 [V]max. |
絶縁抵抗 [㏁]min. |
---|---|---|---|---|---|
KCZ1210DH800HRTD25 | 80±25% | 3.0 | 100 | 5 | 10 |
生産・販売計画
・サンプル価格 :30円/個(税抜)
・生産拠点 :日本
・生産予定 : 1000万個/月(当初)
・生産開始 : 2023年3月
TDK株式会社について
TDK株式会社(本社:東京)は、スマート社会における電子デバイスソリューションのリーディングカンパニーを目指しています。 独自の磁性素材技術をそのDNAとし、最先端の技術革新で未来を引き寄せ(Attracting Tomorrow)、社会の変革に貢献してまいります。
当社は各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」を事業化する目的で1935年に設立されました。主力製品は、積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、ピエゾおよび保護部品等の各種受動部品をはじめ、温度、圧力、磁気、MEMSセンサなどのセンサおよびセンサシステムがあります。さらに、磁気ヘッドや電源、二次電池などです。これらの製品ブランドとしては、TDK、EPCOS、InvenSense、Micronas、Tronics、TDK-Lambdaがあります。
アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、自動車、産業電子機器、コンシューマー製品、そして情報通信機器など幅広い分野においてビジネスを展開しています。2022年3月期の売上は約1兆9,000億円で、従業員総数は全世界で約117,000人です。
ダウンロード
製品の詳細情報は
https://product.tdk.com/system/files/dam/doc/product/emc/emc/cmf_cmc/catalog/cmf_automotive_signal_kcz1210dh_ja.pdf
で参照できます。
TDK株式会社 ホームページはこちら