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熱伝導性セラミックス素材開発のスタートアップ『U-MAP』へ出資【セイコーエプソン】

2022年12月14日

  

熱伝導性セラミックス素材開発のスタートアップ『U-MAP』へ出資
あらゆる電子機器・電気製品の熱による効率低下を解消する冷却素材を開発

  

 セイコーエプソン株式会社(以下 エプソン)および子会社のエプソンクロスインベストメント株式会社(代表取締役:小川 恭範、本社:東京都千代田区、以下 エプソンクロスインベストメント)は、両社の出資するEP-GB投資事業有限責任組合を通じて、高熱伝導性セラミックス素材「Thermalnite®」とその応用部材を開発・製造するスタートアップ企業の株式会社U-MAP(代表取締役社長兼CEO:西谷 健治、本社:愛知県名古屋市、以下 U-MAP)へ出資しました。

 U-MAPは、モバイルデバイスの普及やモビリティの電動化に伴い、電子機器の発熱量、発熱密度の増加による放熱問題に着目、機器部材を高熱伝導化することで、素材自体の力で効率的に放熱を行うことができる高熱伝導性セラミックス素材「Thermalnite®」を開発しました。「Thermalnite®」は、機器部材のキーマテリアルであるセラミックスや樹脂材料に充填されるフィラー*と呼ばれる添加剤で、これを少し混合するだけで、熱伝導や機械強度を向上させる革新的フィラー材料となっています。また、より軽く、加工しやすい材料となるため、スマートフォンをより軽く、電池寿命も向上、厳しい環境である産業機器や航空宇宙機器にも活用できる素材として、注目されています。U-MAPは、熱問題を解決することで、世界のエネルギー問題に貢献することを目指しています。

 エプソンは、U-MAPの高熱伝導性セラミックス素材「Thermalnite」に注目するとともに、エレクトロニクスインフラ領域におけるエネルギ―高効率化と熱問題解決による環境貢献というESG企業姿勢に共感、出資することとしました。また、エプソンの目指す環境負荷に配慮した生産性・柔軟性が高い生産システムによる、「産業構造の革新」の実現に向けたシナジーを目指します。

 今後もエプソンは、独自のテクノロジーや商品・サービスを基盤にさまざまなパートナーとシナジーを創り出し、持続可能な社会の実現に向け貢献していきます。

■エプソンクロスインベストメントについて
 エプソンクロスインベストメント株式会社は、情報関連機器、精密機器メーカーであるセイコーエプソン株式会社が100%出資するCVC(Corporate Venture Capital)です。CVC運営に強みを持つ独立系ベンチャーキャピタルであるグローバル・ブレイン株式会社をゼネラルパートナーとしたファンド(EP-GB投資事業有限責任組合)を組成して、投資活動を行っています。
URL:https://www.epson-exi.com/

■U-MAPについて
 U-MAPは、結晶材料に精通した名古屋大学の研究者が中心となって設立したベンチャー企業です。U- MAPは「ファイバー状窒化アルミニウム単結晶(Thermalnite®︎)」やThermalnite®︎を用いた複合材料な ど、独自材料の開発・製造を行っています。Thermalnite®︎は、セラミックスや絶縁樹脂に充填すること で効率的に放熱する産業用材料であり、モバイル機器やパワーデバイスモジュール、高輝度LEDなどに利 用できます。「ILSイノベーションリーダーズサミット」ILS AWARD2018グランプリ受賞や、「CNBベ ンチャー大賞」最優秀賞などの受賞歴を持っています。究極の材料と加工技術による技術革新を通した、 新しいソリューションの提供を目指しています。

<会社概要>
社名:株式会社U-MAP
設立:2016年12月12日
住所:愛知県名古屋市千種区不老町 名古屋大学インキュベーション施設207号
代表取締役社長:西谷 健治
従業員数:23名(2022年5月現在)
資本金:1億円
事業内容:放熱材料の開発・製造
URL:https://umap-corp.com

*フィラー:充填剤。絶縁樹脂の放熱性を高めるには、樹脂の中に放熱フィラーを充填する必要がある。 従来技術では、高い熱伝導性能を発揮するために80%以上の充填が必要となるが、セラミックスの塊となってしまい、加工しづらく、曲がりにくいという問題があった。

  

以上

  

  

  

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