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高速道路での自動運転支援を目的とした路車間通信(V2I)の実証実験に参画
2022年10月5日
高速道路での自動運転支援を目的とした路車間通信(V2I)の実証実験に参画
自動運転社会の実現に向け、三菱重工グループの多様な技術を活用
◆ 新東名高速道路の未供用区間で、「路上障害情報の提供」「最適な速度情報等の提供」「追随走行支援」を検証
◆ MHI-MSが有する道路交通センサー/通信技術、MHIENGの鉄道システム構築に関する知見などを実証実験に活用
三菱重工業株式会社(以下、三菱重工)、三菱重工グループの三菱重工機械システム株式会社(MHI-MS、社長:池田 直昭、本社:神戸市兵庫区)ならびに三菱重工エンジニアリング株式会社(MHIENG、社長:寺沢 賢二、本社:横浜市西区)は、中日本高速道路株式会社(本社:名古屋市中区、以下、NEXCO中日本)が建設している「E1A新東名高速道路」の一部区間で2023年度に実施が予定されている路車間通信(V2I)(注1)の実証実験に参画します。三菱重工グループが有するさまざまな技術を活用し、自動運転社会の実現に向けた路車間通信システム案を構築します。
事業名は「高速道路の自動運転時代に向けた路車協調実証実験」です。MHI-MSと、AIをはじめとした最新テクノロジーを駆使したリスクの可視化を手掛ける株式会社スペクティ(Spectee Inc.、本社:東京都千代田区)が、事業を主催するNEXCO中日本の公募に共同応募し採用されたもので、未供用区間である神奈川県の新秦野ICから静岡県の新御殿場ICまでのうち、静岡県内の約4kmを使って自動運転社会の実現に向けた実証実験を実施します。
具体的には、自動運転車両の車載センサーでは検知できない前方の「先読み情報」をV2Iによって自動運転車両に配信する「路上障害情報の後続車への提供」「路面状況や走行環境に応じた最適な速度情報等の提供」や、自動運転車による「追随走行」を成立させる情報を提供する「目的地別の追随走行支援」を検証する予定です。三菱重工グループは今回の検証に、高速道路の料金徴収や都市部の混雑課金(ロードプライシング)などで培ってきたMHI-MSの道路交通におけるセンサー/通信技術や、地上・車上システム間の協調によって安全性を担保する鉄道システムの構築実績があるMHIENGの知見などを活用します。
「先読み情報」の後続車配信は、早期に危険を把握することで余裕を持った回避行動を可能とし、交通事故低減に寄与します。また、先頭車に後続車が接近して走行することで空気抵抗を低減し省エネ運転を実現する「追随走行」は、V2Iによるマッチング支援でその可用性が高まります。これらの技術は、自動運転車やICT端末としての機能を有するコネクテッドカーの普及率・通行車両に占める混入率が低い時点でも、V2Iで得られた車両運行情報はリアルタイム性の高い道路交通情報・安全情報に活用できるため、交通事故の低減や道路運営の高度化という、通行する全ての車両の利益につながるものとして期待されています。
CASE化(注2)により大きな変革期を迎えている自動車分野において、「安全性と効率性の向上」「環境負荷の低減」といった将来ビジョンは不変であり、三菱重工グループの目指す姿と一致しています。三菱重工グループは、2021事業計画の成長戦略の一環として、カーボンニュートラル社会の実現に向けた「社会インフラのスマート化」によるソリューションビジネスの開拓に取り組んでおり、本プロジェクトは「CASE化を支えるインフラ」をテーマとするさまざまな取り組みの一つに相当します。今回の実証実験への参画を通じ、交通関連分野のインフラ整備などで長年培ってきたグループの総合力を発揮し、AI・デジタル化の活用による自動運転社会の実現を目指していきます。
(注1)V2I は「Vehicle to Infrastructure」の略で、ICT通信機能を有するコネクテッド車両とインフラ設備の無線通信を指します。
(注2)Connected(コネクテッド)、Autonomous(自動運転)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化)の頭文字をとった造語で、安全で利便性の高い次世代型モビリティ・サービスを構築するための自動車産業界における技術トレンドのことです。
運用イメージ図 (自動運転車両の車載センサーでは検知できない前方「先読み情報」をV2Iによって自動運転車両に配信) |
Tags: 社会インフラのスマート化,CASE,高度道路交通システム
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