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不要電磁波の低減に役立つ計測ソフトウェアを販売開始~電源効率を向上した省エネ製品開発に貢献~【東陽テクニカ】

2021年1月14日

 株式会社東陽テクニカ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:高野 俊也)は、家電をはじめ、医療・通信・事務機器などの、各種電子機器の電源線や通信線を伝導して流出する不要な電磁波(電磁ノイズ)を測定、評価するためのソフトウェア「ES10/CE」を開発いたしました。2021年1月14日に販売とサポートを開始します。

伝導エミッション計測ソフトウェア「ES10/CE」の標準の画面(左)と、カスタマイズした画面(右)

【製品概要】
 「ES10/CE」は、電子機器から電源線や通信線を介して外部に伝播する電磁ノイズ(伝導性ノイズ)を測定するためのソフトウェアです。EMI レシーバー※1 をはじめ、電磁ノイズ測定で用いられるさまざまなハードウェアと組み合わせて使用します。「ES10/CE」はキーサイト・テクノロジー社やローデ・シュワルツ社をはじめ、多くのメーカー・機種の EMI レシーバーに対応しているのが特長です。
 電子機器は常に電磁ノイズを放出しており、強いノイズは他の電子機器の動作に影響して誤動作の原因になるため、規格で定められた限度値を超えるノイズが出ていないことを確認するためにノイズ測定を行います。さらに、電磁ノイズは発生した分だけ電力の損失になるため、電磁ノイズを測定し、対策を行うことでノイズを低減させることは、電源効率の良い省エネ製品の設計につながります。

 「ES10/CE」はこの測定や対策を容易に、短時間で行うための二つの新機能 – 測定した電磁ノイズを従来の周波数ベースの評価だけでなく時間ベースで評価できる機能と、二つの異なる測定結果の差分を簡単に表示できる機能 – が搭載されています。時間ベースの評価では電磁ノイズの発生サイクルを可視化できるため、搭載部品の駆動サイクルと照らし合わせることで問題となるノイズの発生源を簡単に特定できます。

 また、差分表示機能は、電磁ノイズ対策を行う前後のノイズの測定結果をわかりやすく比較することができ、ノイズ対策の効果を評価しやすくすることで、作業時間の削減に貢献します。

※1 電子機器が出す電磁ノイズを規格に定められた方法で測定する計測器。

【EMI 計測ソフトウェア「ES10」の製品ラインアップについて】
 「ES10/CE」を含む「ES10」シリーズ※2 は、当社が 30 年以上にわたるEMC※3 試験用ソフトウェア開発のなかで培った知識と経験や、お客様からのフィードバックをもとに開発した最新のEMI計測※4 ソフトウェアです。当社が開発したEMI計測ソフトウェア「EP」シリーズは、多くの種類のEMIレシーバーやEMI測定の関連機器(アンテナマスト、ターンテーブルなど)に対応しており、これまでEMC試験における業界標準として利用されてきました。この「EP」シリーズを全面刷新し、後継として開発したソフトウェアが「ES10」シリーズです。

※2 放射エミッション計測用「ES10/RE」、伝導エミッション計測用「ES10/CE」および自動車・車載機器向け
   ES10/VE」の3製品で構成されるシリーズ。
※3 ElectroMagnetic Compatibility:電磁環境両立性や電磁両立性と呼ばれる。EMC試験では、電子機器が放出する
   電気的ノイズが他の機器へ影響を与えないこと、外部からの電気的ノイズにより電子機器の正常動作が妨害され
   ないこと、という二つの特性を測定し、評価する。
※4 ElectroMagnetic Interference:電子機器から放出される電磁波が他の電子機器に悪影響をおよぼす現象。EMI
   計測は、自製品が出す電磁ノイズを測定し、他の電子機器の正常動作に影響を与えないレベルかを確認するため
   に実施される。

【「ES10/CE」の主な特長】
 - 『タイム・ドメイン・スキャン機能※5』を活用し近年増加している複雑な振る舞いのノイズも簡単に特定
 - 複数の測定データの比較と分析を容易にする差分表示機能
 - UI の向上
 - ユーザーの好みに応じて豊富なパターンで画面をカスタマイズ可能
 - 「EP9/CE」のユーザーは、測定条件など保存した設定を引き継いで使用可能※6


※5 測定した電磁ノイズのレベルを時間ベースで評価できる機能。
※6 引き継ぎ操作には当社エンジニアによるサポートが必要です。

【製品データ】
 ■製品名  :伝導エミッション計測ソフトウェア「ES10/CE」
 ■販売開始日:2021 年 1 月 14 日
 ■価格   :100 万円(税別)

<株式会社東陽テクニカについて>
 東陽テクニカは1953年の創立以来、世界最先端の計測機器の輸入販売を行ってきました。現在の事業分野は、情報通信、自動車、エネルギー、EMC(電磁環境両立性)、海洋、ソフトウェア開発、ライフサイエンスなど多岐にわたり、独自の計測技術を搭載した自社製品の開発にも力を入れ、国内外へ事業を拡大しています。
「“はかる”技術で未来を創る」のスローガンのもと、5G(第 5 世代移動通信システム)の普及や自動運転車開発なども支える最新ソリューションを提供することで、安全で環境にやさしい社会づくりと産業界の発展に貢献してまいります。
 株式会社東陽テクニカ Web サイト:https://www.toyo.co.jp/

★ 本件に関するお問い合わせ先 ★
株式会社東陽テクニカ 経営企画部マーケティング課
TEL :03-3279-0771(直通)
E-mail:marketing_pr@toyo.co.jp
「ES10/CE」製品サイト:https://www.toyo.co.jp/emc/products/detail/id=32714


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 など、予告なく変更する可能性がありますので、あらかじめご了承ください。
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