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準ミリ波レーダ、車載からインフラでの活用拡大へ【古河AS】

2020年11月16日

準ミリ波レーダ、車載からインフラでの活用拡大へ
~車載レーダをインフラシステムに適用する技術を開発、事故の未然防止に活用~

以下の優位性を活用して事故未然防止インフラへの活用に期待

・雨・雪・霧の影響を受けにくく、昼・夜・逆光などの照度の変化に強く、低温動作に優れる
・当社独自のパルス方式による広角(±60°以上)かつ広範囲(0~75m)で、障害物・人・標識など複数物標を
 個別に検知できる
・レーダ単体での設置が可能でシンプルな仕組みでの運用が可能

古河電工グループの古河AS株式会社(本社:滋賀県犬上郡、代表取締役社長:阿部茂信)は、自動車の安全技術に関わる先進運転支援システム(ADAS)で主力機能を果たしている「24GHz周辺監視レーダ」の固定インフラ用途での活用を検証してきました。この度、車載レーダで培った信号処理技術を基礎とし、歩行者、車両などの観測範囲を確保する技術を開発しました。

背景

近い将来に実現するであろう自動車の自動運転、CASEやMaaSへむけた交通事故ゼロへ向けた総合的に安全性の高い車社会づくりが望まれています。車両自体の安全性はもとより、高速道路での逆走問題も社会問題化しています。国交省の掲げる「事故ゼロプラン(事故危険区間重点解消作戦)」においても一般道路においての事故多発地点での未然防止インフラが検討されています。古河ASではさまざまな環境で広角、広範囲に検知できるパルス方式の強みを生かした車載レーダ技術を逆走検知システムだけで終わらせず、さらに交通事故未然防止にも貢献するように検証を行っています。

内容

車載レーダは周辺監視を行うため、地上すれすれ(50㎝~90㎝程度)に搭載されることから、水平方向に広い検知エリア(±60°以上)を有しております。(添付資料 ①参照)
インフラ用途では、添付資料 ②のとおり、レーダを斜め上から監視する範囲を見下ろすように取り付ける機会が多く、取り付け高さ、チルト角、道路からの離隔距離を適切に設定する必要があります。また近接する構造物からの強い反射や横切るものに遮蔽されるリスクにも対処するなどインフラ用途適合に因む各種課題があります。当社は、車載レーダで培った信号処理技術、古河方式(パルス方式/添付資料 ③)を活用することで、設置された環境での耐候性に優れ、障害物・人・標識など複数物標を個別に検知し、広角度で監視する技術を開発いたしました。交差点などの事故多発道路の交通状態を掌握するシステムなど固定インフラへの活用が期待されます。

準ミリ波レーダの特徴

1.当社独自のパルス方式は、距離と相対速度を時間軸と周波数軸の2軸で検知するため、広角(±60°以上)かつ
  広範囲(0~75m)で、障害物・人・標識など複数物標を個別に検知することができます。
2.看板など近くに大きな反射物があるなど複雑な状況でも遠方の物体を検知することができます。
3.雨・雪・霧の影響を受けにくく、昼・夜・逆光などの照度の変化に強く、低温動作に優れています。
  (添付資料④)
4.カメラを使った画像診断では画像処理を含む複雑なシステムが必要となりますが、本技術はレーダ単体からの
  信号を直接処理でき、シンプルなシステムによる運用が可能になります。

添付資料④主な周辺監視センサ方式との違い

古河AS株式会社概要

古河電工グループのSDGsへの取り組み

当社グループは、「世紀を超えて培ってきた素材力を核として、絶え間ない技術革新により、真に豊かで持続可能な社会の実現に貢献します。」を基本理念に掲げて、4つのコア技術(メタル・ポリマー・フォトニクス・高周波)を軸に、事業活動をしています。さらに、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を念頭に置き、当社グループの事業領域を明確にした「古河電工グループ ビジョン2030」を策定し、「地球環境を守り、安全・安心・快適な生活を実現するため、情報/エネルギー/モビリティが融合した社会基盤を創る。」に向けた取り組みを進めています。

製品に関するお問い合わせ先

古河AS株式会社
営業本部営業企画部 03-3286-3355(直通)
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