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5G向け新周波数帯(66~71GHz)での実験試験局免許の取得およびフィールド実験の開始【フジクラ】
2020年8月5日
株式会社フジクラ(取締役社長 伊藤雅彦)は、世界無線通信会議(WRC-19)で5G向け周波数として新たに特定された66~71GHz帯で動作するミリ波無線通信モジュールを開発し、実験試験局免許を取得して実フィールドで各種通信実験を開始しました。
この周波数帯は、すでに米国では免許不要な周波数帯として認可されていましたが、WRC-19にて全世界で5G向けに割り当て可能な周波数帯として新たに特定されたことで、世界的な利用拡大が期待されています。当社は、この周波数帯におけるフィールドでの通信実験を早期に開始することで、その特性や有効な利用形態を明らかにし、将来の5G無線通信デバイスの開発を推進していきます。
合わせて、実験試験局にも適用した57~71GHzで動作する60GHzミリ波無線通信モジュールと、ネットワーク処理部を接続したSDK(Software Development Kit)のサンプル提供を開始しました。
SDKはミリ波無線ルーターとして機能し、外部のネットワーク機器と接続することによって通信特性を確認することができます。さらに、SDKのコマンドを使用して、信号対雑音比や変調方式設定など、無線回線の詳細情報も確認できます。
ミリ波無線通信モジュールは、今回と同様な実験試験局の他、60GHz帯の「バックホール向け機器」 や「アクセスポイント(AP)」、「顧客構内装置(CPE)」、「V2X向け機器」等に適用が可能です。当社は本SDKで、お客様側にミリ波無線通信モジュールをより容易にご評価いただける環境をご提供することにより、通信機器の開発をサポートしてまいります。
本件に関するお問合せは、下記URLよりお願いいたします。
https://mmwavetech.fujikura.jp/ja/
用語の説明
バックホール:通信事業者の基幹ネットワークと基地局を結ぶ中継回線
アクセスポイント(AP):無線端末と通信し、他のネットワークに接続する機器(基地局)
顧客構内装置(CPE):加入者敷地内に設置する通信機器
V2X(Vehicle-to-Everything):車車間通信、路車間通信といった車とモノとの通信の総称
実験試験局によるフィールド実験
SDK外観
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