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Bosch IoT Suite:車両から建設機械、ベビーカーに至るまでのネットワーク化を実現【ボッシュ】
2020年2月28日
Bosch IoT Suite:車両から建設機械、ベビーカーに至るまでのネットワーク化を実現
ボッシュのオープンIoTプラットフォームを選ぶ企業が増加
▶ 自動車メーカーから電力会社まで、さまざまな企業がBosch IoT Suiteを活用
▶ アナリストも認める高品質なオープンソースプラットフォーム
▶ IoTエッジ機能とAIが今後目覚ましい成長を遂げる
ベルリン(ドイツ) – ボッシュの新たな100%出資子会社Bosch.IOは、主力製品Bosch IoT Suiteにより、車両から建設機械、電力会社のデータプラットフォーム、ベビーカーに至るまでのネットワーク化を実現しています。 Bosch.IOは、すでにIoTプラットフォームを展開し、小売、エネルギー、ビルディング、製造、消費財、農業、モビリティ業界のお客様と共同で250以上のIoTプロジェクトに携わっています。「Bosch.IOのプロジェクトは、拡張性と安全性の高いIoTソリューションの効率的な開発を代表するもので、オープンソースのクラウド基盤Bosch IoT Suiteを活用しています」とBosch.IOの取締役であるステファン・ファーバーは述べています。Bosch IoT Suiteでは、お客様がプロジェクトに使用するクラウド環境を選択し、統合することが可能です。
汎用性と実績
Bosch IoT Suiteは、ダイムラー社によるファームウェアのOTAアップデートを実現した立役者です。すでに
約400万の車両オーナーが、新しいバージョンの車両ソフトウェア(インフォテインメントシステムのアップデートなど)を、通信ネットワークを介して安全かつ便利に受信しています。つまり、もはやソフトウェアアップデートを行うだけのためにディーラーを訪問する必要はありません。Bosch IoT Suiteは、無線アップデートを受信する車両にとっての、通信ハブとなります。
ボッシュはスウェーデンのベビーカーメーカーであるEmmaljunga社向けに、快適性と安全性に配慮したアシスタンスシステムを開発しました。eストローラーと名付けられたこのシステムは、電動ドライブと自動ブレーキ機能を搭載し、スマートフォンアプリとの連携も可能です。このアプリはBosch IoT Suiteが基盤となり、アラーム機能などの追加機能を指先で操作できます。
電力会社であるEWE社は、Bosch IoT Suiteを使用して電力消費量データを効率的に管理しています。これは付加価値サービスにもつながっています。例えば、データを使用して消費量を分析することで、電力消費量の最も多い家電製品について詳細な情報を得ることができるため、節電につながります。
Bosch IoT Suiteは、ダイムラー、Emmaljunga、EWEなどのお客様が使用するだけでなく、ボッシュIoTソリューションの中心的なソフトウェアプラットフォームでもあります。例えば、ボッシュビルディングテクノロジーのスマートカメラを、クラウドや既存のバックエンドと接続します。この接続により、ライフサイクル全般を通じてカメラをコストパフォーマンスに優れた方法で管理し、デバイスやゲートウェイのソフトウェアやファームウェアを更新することができます。
Bosch Rexrothのユースケースは、Bosch IoT Suiteがいかに製造業界の要件に適合するかを示しています。ボッシュの子会社であるBosch Rexrothは、ドライブ&コントロールテクノロジー技術に特化しており、Bosch IoT Suiteを使用して建設機械向けのソリューションであるBODAS Connectを構築しています。オープンで拡張性の高い、エンドツーエンドのネットワーク化を実現するソリューションで、特定の機械情報へのアクセスを可能とします。サービススタッフが不在でも、ボタンを押すだけでソフトウェアアップデートなどのアフターセールスサービスを提供することができます。建機車両(又は建設機械)と農業車両のメーカーであるReform社は、機械(又は車両)の不具合を迅速に解消するため、BODAS Connectを採用しています。
エッジコンピューティングとAIへの注力
Bosch IoT Suiteはすでに1,000万を超えるセンサー、デバイス、ゲートウェイ、マシンをそのユーザーやエンタープライズシステムに接続しています。ボッシュのIoTソリューションは人工知能(AI)の活用を進めており、将来的にはさらにインテリジェントなシステムとなります。ボッシュは、人々がより楽に、できる限り安全に暮らせるように、AIとモノのインターネット化(IoT)を活用しています。デバイスをクラウドに直接接続することはその手段の1つですが、エッジコンピューティングを組み込むことで大きなメリットを得ているユースケースも確実に増えています。 エッジデバイスはインターネット対応ですが、そのデータをローカルで処理することができます。これらのデバイスはクラウドに送るデータが少ないため、 ネットワーク全体で利用可能なITリソースを有効活用することができます。このローカルロジックにより、これらのデバイスはイベントにより素早く自動的に応答できます。「3.3万以上のエッジデバイスがBosch IoT Suiteに対応するようになり、ローカルでもインターネット経由でも、多数のプロトコルによって接続されています」とファーバーは述べています。
Bosch.IOは将来的に、お客様がIoTソリューションをより効率的に実装できる、事前設定済みのサービスパッケージにも注力します。パッケージの開発に向け、エキスパートがBosch IoT Suiteの各種サービスモジュールを組み合わせています。こうしたモジュールの1つがBosch IoT Hubです。これは、ゲートウェイ経由で(エッジ)デバイスをBosch IoT Suiteに直接接続するための、アップスケール可能なサービスです。標準プロトコルと顧客固有プロトコルを使用した接続をサポートします。「デバイスからクラウドまで、お客様は私たちの新しい製品ポートフォリオを利用して独自の一体型IoTアプリケーションを構築することができます」とファーバーは述べています。
アナリストからの高い評価
Bosch IoT Suiteは、ボッシュおよびEclipse IoTワーキンググループに属する他企業のエキスパート達と共同開発したオープンソースのソフトウェアがベースであることから、非常に高い汎用性を誇ります。欧州のIT企業を対象とした調査およびコンサルティングの独立系トップ企業teknowlogy Group傘下にあるコンサルティング企業PACの最新レポートによると、Bosch IoT SuiteはすべてのオープンソースベースのIoTプラットフォームの中でも最高レベルにあると評価されています。「Bosch IoT Suiteに対してこのような素晴らしい評価をいただいたことを光栄に思います。中期的には、IoTプラットフォームの市場は統合していくと予測しています。普及が見込まれる3~5つのプラットフォームのうち、1つはオープンソースベースとなるでしょう」
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