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第62回 自動車技術会賞の受賞について【マツダ】
2012年5月18日
マツダ㈱(以下、マツダ)は、マツダの研究者10名が、第62回自動車技術会賞において、社団法人自動車技術会より「技術開発賞」を2件受賞したと発表しました。「技術開発賞」は自動車技術の発展に役立つ新製品や新技術を開発した個人とその共同開発者に贈られる権威ある賞です。授賞式は5月24日(木)にパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で行われる予定です。
1件目
受賞対象 : 希少資源を低減できる耐熱性と低温活性を両立した貴金属シングルナノ粒子触媒の開発
受賞者 :
岩国 秀治(いわくに ひではる) マツダ株式会社 技術研究所
赤峰 真明(あかみね まさあき) マツダ株式会社 技術研究所
住田 弘祐(すみだ ひろすけ) マツダ株式会社 技術研究所
重津 雅彦(しげつ まさひこ) マツダ株式会社 技術研究所
高見 明秀(たかみ あきひで) マツダ株式会社 技術研究所
今回の受賞では、これまでガソリンエンジン用床下触媒に用いてきた「貴金属シングルナノ触媒技術」*1の耐熱性や低温時の排出ガス浄化性能を高めることで、より使用条件の厳しい直結触媒への適用を可能とし、希少資源使用量をさらに削減した点が評価されました。また、新世代クリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D」のDPF触媒*2に同技術を利用した点も評価されました。
2件目
受賞対象 : 内燃機関の効率追求によりハイブリッド車並みの低燃費を実現した新型ガソリンエンジン
受賞者 :
富澤 和廣(とみざわ かずひろ) マツダ株式会社 パワートレイン開発本部
後藤 剛 (ごとう つよし) マツダ株式会社 パワートレイン開発本部
山川 正尚(やまかわ まさひさ) マツダ株式会社 パワートレイン開発本部
室谷 満幸(むろたに みつゆき) マツダ株式会社 パワートレイン開発本部
松尾 佳朋(まつお よしとも) マツダ株式会社 パワートレイン開発本部
今回の受賞では、新世代高効率直噴ガソリンエンジン「SKYACTIV-G 1.3」において、自動車用量産ガソリンエンジンとして世界一*3の高圧縮比(14.0)の実現や、徹底した機械抵抗・ポンプ損失の低減などにより、燃費性能を飛躍的に向上した点が評価されました。また、今後の高効率ガソリンエンジンのあり方に一つの指針を示した点も評価されました。
*1 貴金属粒子を5ナノメーター以下(1nm=0.000001mm)のシングルナノレベルまで微細化し、独自開発したサポート材に埋め込むことで、貴金属粒子の凝集による性能低下を抑制する独自技術
http://www.mazda.co.jp/corporate/publicity/release/2009/200901/090108a.html
*2 ディーゼル微粒子除去装置(Diesel particulate filter)
*3 2012年5月現在(マツダ調べ)
ご参考:最近の自動車技術会賞受賞歴
2011年
● 論文賞
養祖 隆、山川 正尚
「ガソリンHCCI機関における燃料特性と自己着火に関する検討(第1報)、(第2報)」
2010年
● 浅原賞学術奨励賞(2件)
三好 誠治 「貴金属シングルナノ触媒技術の開発」
萬 菜穂子 「ロードノイズの吸音技術について」
● 技術開発賞
猿渡 健一郎 「マツダ独自の燃焼始動式アイドリングストップ技術“i-stop”」
2009年
● 論文賞
石橋 基範 「運転スタイルの指標化と追従運転行動」
● 技術開発賞
原田 浩一郎、山田 啓司、藤田 弘輝、岡本 謙治、高見 明秀
「酸素イオン伝導材を用いた高性能パティキュレート燃焼触媒の開発」
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