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トランスミッション用ガス軟窒化鋼板の開発、供給開始について【日本製鉄】

2019年5月16日

 日本製鉄株式会社(以下、日本製鉄)は、ガス軟窒化処理を施すことにより優れた表面硬度と疲労強度を得ることができるガス軟窒化鋼板を開発し、トランスミッション(AT・CVT)のトルクコンバータを生産するユニプレス株式会社(以下、ユニプレス)にトルクコンバータの構成部品であるダンパープレート用の材料として採用されました。

ダ ンパープレートは、高強度・高耐摩耗性・高精度が求められる部品であり、従来は熱延鋼板に浸炭窒化処理をして品質を確保しています。本部品の更なるコスト低減・生産性向上・品質向上を目指し、ガス軟窒化処理で浸炭窒化処理と同等以上の品質を確保する部品の実現に、ユニプレスと共同で取り組みました。

 今回、日本製鉄が開発したガス軟窒化鋼板は、鋼板中の化学成分を最適化することにより、ガス軟窒化処理で浸炭窒化処理を行った熱延鋼板と同等以上の表面硬度と疲労強度を確保することができました。低温で熱処理を行うガス軟窒化処理は、マルテンサイト変態が起こらないため、熱処理歪が小さくなります。このため本鋼板とユニプレス独自の精密プレス技術および熱処理技術と組み合わせることにより、ユニプレスでの生産性向上、および品質向上が可能となり、ガス軟窒化鋼板を用いたダンパープレートの開発に成功しました。

 また、本鋼板を用いたダンパープレートは、トランスミッション(AT・CVT)の専門メーカーであるジヤトコ株式会社が製造する軽自動車専用新型無段変速機(CVT)のトルクコンバータとして搭載されました。

図1:ダンパープレートの製造方法

 日本製鉄は、常に世界最高の技術とものづくりの力を追求し、国連で採択された「持続可能な開発目標」(SDGs)にも合致した優れた製品・サービスの提供を通じて社会の発展に貢献して参ります。

お問い合わせ先:総務部広報センター 03-6867-2146,2135,2977,3419








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