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「リングギヤ用熱間ローリングミルライン」竣工【愛知製鋼】

2019年3月13日

「リングギヤ用熱間ローリングミルライン」竣工
~次世代車の需要拡大とグローバル展開を見据えた新生産ライン構築

愛知製鋼株式会社(本社:愛知県東海市、代表取締役社長:藤岡高広)は、次世代車(HV、PHV、EV、 FCV)を中心にグローバルで需要拡大が予想される駆動系部品戦略の一環として、ディファレンシャルリン グギヤ※1の生産能力・品質・納期・コスト競争力強化を目的に、新たな熱間ローリングミル※2ラインを建設し、 本日3月13日(水)、竣工式を執り行いました。

本ラインでは、当社鍛造品生産の強みである高歩留り※3・高生産性を維持しつつ、今後のグローバル展開 を見据え、新開発の電動サーボ駆動の縦型ローリングミルを採用しました。

金型を従来の横型から縦型に配置変更することで、部品点数の低減と設備のコンパクト化を図ることに加え、 酸化スケールの巻き込みを防ぎ、高品質を実現します。 また、電動サーボ機構による再現性の高い圧延制御を実現することで、作業者のスキルに依存しない生産を 可能とし、グローバルに対応できるラインとしています。 さらに、加熱から熱処理工程までの一貫したライン設計と段替作業の改善によるリードタイム短縮を実現し、 省エネルギー化やCO2排出量削減にも貢献します。

自動車業界は現在、「100年に一度の大転換期」を迎えており、次世代車へのシフトにより、エンジン部 品の減少が見込まれる一方、リングギヤなどの駆動系部品については、今まで以上に高い需要が見込まれます。 また、お客様の現地生産拡大を受け、グローバルでの供給体制強化がますます求められています。 今後も当社は、グローバルでの駆動系部品の競争力向上を図るため、鍛造工場を「マザー工場」とする新生 産ラインの構築をさらに進め、お客様への安定品質・安定供給に貢献していきます。

【ディファレンシャルリングギヤ用熱間ローリングミルライン 概要】
1.建設内容 :ディファレンシャルリングギヤの鍛造から熱処理工程まで一貫した高速自動鍛造ライン
2.設置場所 :当社 鍛造工場内(東海市新宝町)
3.設備構成 :高周波加熱炉、トランスファー搬送式自動プレス、ローリングミル、
       FIA※4炉、搬送装置(産業用ロボット)
4.生産品目 :ディファレンシャルリングギヤ
5.生産能力 :約18万個/月
6.投資額 :18億円

※1 ディファレンシャルリングギヤ :車が曲がるときの内側と外側の車輪の速度差を吸収する差動機構に
                  使用されるリング状のギヤで、当社の主力鍛造品のひとつ
※2 ローリングミル :ドーナツ状に成形した製品を圧延し外径を広げる工法で、
           当社が得意とする工法のひとつ
※3 歩留り :製品をつくるために必要な材料の重量と製品の重量の比
※4 FIA炉 :“Forging Isothermal Annealing”の略で、熱間鍛造時の
        保有エネルギーを利用した熱処理

お問い合わせ先・・・広報部企業広報グループ: 052-603-9216








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