ニュース

埼玉新都市交通(ニューシャトル)向け 乗り心地を改善したAGT車両6両を追加納入【三菱重工業】

2019年2月12日

米国タンパ国際空港「スカイ・コネクトAPM」向けに追加車両4両を受注
利用旅客数の増加に対応、2021年納入へ


◆ 納入済みの18両に続き、第24編成向けに
◆ 上下振動を低減することで、より滑らかな走行が可能

三菱重工グループの三菱重工エンジニアリング株式会社(MHIENG、社長:小林 繁久、本社:横浜市西区)は、埼玉新都市交通株式会社(社長:山根 昌也氏、本社:埼玉県伊奈町)の新交通システムであるニューシャトル向けに、AGT(自動案内軌条式旅客輸送システム)車両6両(”24編成”向け)を追加納入します。

ニューシャトル24編成

MHIENGは、ニューシャトルの既存車両を更新するものとして、2015年度から現在までに2020系車両を18両(”21編成”向け、”22編成”向け、および”23編成”向けにそれぞれ6両)納入しています。4番目となるゴールデントパーズの車体カラーを採用した今回の”24編成”向けを追加したことにより、編成ごとに七色で塗り分けて沿線の未来を描こうというコンセプトの”セブンドリームカラー”にまた一歩近づくこととなります。

“24編成”は最新の技術とデザインを投入し、これまでの沿線イメージを刷新した営業運転中の”21編成、22編成、23編成”を踏襲しながら、主に次の改善を行いました。

1.客車(For Passengers)
走行時の上下振動を改善し、より滑らかな乗り心地に
防犯カメラの設置により、より安心して乗車できる車両に
手すり位置を変更し、立客の安全をより確保した車両に

2.運転席(For Drivers)
運転ハンドルを改善し、より安全に運転できるコックピットに
あらゆる体形の方に、最適な運転ポジションで応える運転席に

2020系の車内インテリアイメージ

特に一日あたり5万人の利用者が心地よく乗車頂けるようひとのからだに負荷をかける周波数を分析し、台車周りを再設計し乗り心地の改良を加えました。また、ホールド感を高め足の投げ出しを抑制するAGT用シート”G-Fit”のクッションに、最新の樹脂技術を新たに採用することで、その乗り心地を進化させました。

MHIENGの国内用AGTには、2014年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)で公共交通をリノベーションしたデザインと評価されて特別賞を受賞した東京の都心と臨海副都心を結ぶゆりかもめの7300系、2015年10月に営業運転を開始した東京都交通局の日暮里・舎人ライナー330形、そして同年11月に埼玉新都市交通のニューシャトルで営業運転を開始した2020系、広島高速交通株式会社から2017年に受注したアストラムラインといった新型車両があります。

MHIENGは、今回の追加納入をさらなる弾みとして、今後も国内外に向け優れたデザインや経済性、環境性能を強くアピールし、さらに積極的な営業を展開していきます。

2020系車両について
・2020系車両は無塗装のオールダブルスキンアルミ構体を採用するなどし、既存車両に比べ1両当たり
 1トン超の軽量化を実現しています。電力消費量が少なく、環境負荷を一層軽減した車両であるだけでなく、
 事業者のランニングコスト抑制に貢献しています。

・台車には、軽量・高耐久性・低振動・低騒音・メンテナンスの容易性を備え快適な乗り心地を提供する
 MHIENGの最新型台車”T-smover” を採用しています。”T-smover”は、すでにゆりかもめや
 日暮里・舎人ライナーで実績があります。

・2020系車両は2015年の鉄道技術展で広く認知され、2016年度のグッドデザイン賞を受賞しました。
 2020系の車内外における未来感溢れる独特のデザインはニューシャトルの顔になっています。

・車体断面は、理想的なシート形状の傾きを基準に、車内が最も広くできる六角形状とし、合理性と快適性を備えた
 上質な室内空間に仕上げました。

埼玉新都市交通について
・埼玉新都市交通は、埼玉県や東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)などが出資する第三セクターで、
 同社が運営するニューシャトルは1983年12月に開業しました。大宮駅(さいたま市大宮区)から
 内宿駅(伊奈町)までの13駅(約13km)を結んでいます。

・沿線の病院・学校・企業へ、また沿線住民の都心部への交通手段として、その役割は増大しています。

 埼玉新都市交通(株)HP

AGTについて
・AGTとはAutomated Guideway Transitの略で、道路上の空間を有効利用するために考案されたシステムです。
 1981年から日本の多くの都市で実運用が始まっています。

・ニューシャトルに要求される最小回転半径は25mで、交差点で周囲の建物に影響せずにS字型曲線区間の
 走行ができることも特徴の一つです。また、ゴムタイヤを用いているため、騒音・振動で沿線環境に
 影響を与えない優れたシステムです。


Tags: 交通システム,I&Iドメイン,北米
担当窓口:三菱重工エンジニアリング株式会社








三菱重工業株式会社ホームページはこちら

キーワードをクリックして関連ニュースを検索

#三菱重工業
#鉄道
#2019年2月12日