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米国タンパ国際空港 APMシステムが完成 三菱重工エンジニアリング、2.3kmの路線を新設し車両12両を納入【三菱重工業】
2018年2月8日
◆ 空港ターミナルと新設レンタカー施設を約5分で結ぶ
◆ 全米で8路線目の営業運転へ、運行・保守(O&M)サービスも請け負う
三菱重工グループの三菱重工エンジニアリング株式会社(MHIENG、社長:小林 繁久、本社:横浜市西区)は、米国フロリダ州のタンパ国際空港(Tampa International Airport)における全自動無人運転車両システム(Automated People Mover:APM)建設工事を完成させ、それを受けて現地では7日、スコット州知事を迎えて開業セレモニーが開催されました。これにより、三菱重工グループが手掛けたAPMシステムは、米国内8路線で営業運転することとなります。
このAPM建設工事は、2014年に住友商事株式会社の協力を得て、ヒルズボロ郡空港公団(Hillsborough County Aviation Authority)から三菱重工業の米国法人である米国三菱重工業(Mitsubishi Heavy Industries America, Inc.:MHIA)を通じて受注したものです。タンパ国際空港は、1970年代に世界で初めてターミナル間を結ぶAPMシステムを導入した空港で、今回のAPMシステムは空港ターミナルと新設のレンタカー施設を結ぶ新路線として計画されました。MHIENGは、新路線の区間約2.3kmを5分で結ぶAPMシステムの設計ならびにAPM車両12両の納入を行いました。また、MHIAは開業後5年間の運行・保守(Operation & Maintenance:O&M)も受注しており、今後は同社が住友商事と出資して設立したCrystal Mover Services, Inc.(本社:フロリダ州マイアミ)が、O&Mサービスに取り組んでいきます。
APMシステムは、電気駆動により完全自動走行する新交通システムで、ゴムタイヤ方式を採用しているため走行が滑らかかつ低騒音であるのが特徴です。三菱重工グループのAPMシステムは、米国ではマイアミ、ワシントン・ダレス、アトランタの各空港で運行しており、質の高いO&Mサービスにより高い稼働率を誇っています。また、今回のタンパ国際空港に先立ち、同じフロリダ州内のオーランド国際空港(Orlando International Airport)においても3路線で営業を開始しています。そのほかシンガポール、韓国、ドバイなど、世界各地ならびに日本国内で豊富な実績があり、国内外の新交通システム市場でトップを争う地位にあります。
MHIENGは引き続き、これまでの納入や稼働実績に裏付けられたAPMシステムの信頼性に加え、豊富な実績から培ったエンジニアリング力やプロジェクトマネジメント力を強みとして、新規路線建設だけでなく既存路線の拡張、輸送力増強、更新工事にも取り組み、APMシステム普及にさらなる力を注いでいきます。
タンパ国際空港向けAPM |
セレモニーの様子 |
担当窓口:三菱重工エンジニアリング株式会社
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