ニュース

ESD/サージ保護デバイス:車載向けチップバリスタAVRHシリーズの開発と量産【TDK】

2017年11月7日

小型形状:L:1.0 x W:0.5 x H:0.5 mm)
当社従来品よりも75%小型化
AEC-Q200に準拠
温度特性は150℃まで対応


TDK㈱(社長:石黒 成直)は、チップバリスタの車載向けラインアップを拡大したことを発表します。AVRHシリーズは、最大許容回路電圧19V~70V、静電容量範囲 4.7pF~50pFで設計され、サイズは1005サイズ(L:1.0 x W:0.5 x H:0.5 mm)で従来品より75%小型化しており、使用が可能な温度の範囲は-55 ~ +150℃です。本製品は、車載規格のAEC-Q200に準拠し、IEC61000-4-2が要求する接触放電25kV耐圧を満足します。

近年、自動車業界ではADAS(先進運転システム)の開発等、自動運転に関連する電子機器の開発が進み、多数の電子制御ユニット(ECU)が使われるようになってきました。これに伴い、回路基板の省スペース化が求められ、一方でより高い信頼性も要求されるようになってきています。ESD/サージ保護デバイスにおいても、小型化に加えてEMC対策を含む信頼性の要求が高くなっています。

本シリーズでは、当社従来品の75%に小型化し、かつ優れた耐熱性能の実現とEMC対策を施しました。また、TDK独自のコーティング技術を用いることにより耐久性を強化し、小型でありながら車載品質を満たす高信頼性を実現しています。

今後、更なる小型化、使用電圧の向上、静電容量範囲の拡大等ラインアップの拡充を図り、多種多様な車載用機器設計へ対応していきます。

用語集

最大許容回路電圧 : チップバリスタ端子間に連続して印可可能なDC電圧
ESD:electro-static dischargeの略。静電気放電
IVI:In-Vehicle Infotainment systemの略。次世代車載情報通信システム
ADAS:Advanced driver-assistance systemsの略。先進運転支援システム

主な用途

各種車載用電子制御ユニット(ECU)
車体/駆動系ネットワーク(LIN, CAN, CAN-FD, FlexRay)
IVI, ADAS系ネットワーク(BroadR-Reach, MOST, Ethernet)

主な特長と利点

小型化による省スペース
AEC-Q200に準拠した高信頼性
温度特性は150℃までの対応による使用エリアの拡大

主な特性

バリスタ製品のポートフォリオ(TDKブランド製品とEPCOSブランド製品)

生産・販売計画

サンプル価格 : 15円(税抜き)/個
生産拠点 : 日本
生産予定 : 20,000,000個/月(当初)
生産開始 : 2017年10月

TDK㈱について

TDK㈱(本社:東京)は、各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」を事業化する目的で1935年に設立されました。 主力製品は、積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、ピエゾおよび保護部品等の各種受動部品をはじめ、センサおよびセンサシステム、電源です。これらの製品ブランドとしては、TDK、EPCOS、InvenSense、Micronas、Tronics、TDK-Lambdaがあります。さらに、HDDヘッドやマグネットなどの磁気応用製品、そしてエナジーデバイスやフラッシュメモリ応用デバイス等も提供しています。
アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、現在、情報通信機器、コンシューマー製品、自動車、産業電子機器の分野において、電子部品のリーディングカンパニーを目指しビジネスを展開しています。2017年3月期の売上は約1兆1800億円で、従業員総数は全世界で約100,000人です。








TDK株式会社ホームページはこちら

キーワードをクリックして関連ニュースを検索

#TDK
#デバイス
#AEC-Q200
#2017年11月7日