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リチウムイオン電池バインダーの新製品(正極用)を上市【日本ゼオン】

2012年2月28日

日本ゼオン㈱(社長:古河 直純 東京都千代田区)は、リチウムイオン電池の正極に使用する水系バインダー(接着剤)の製品化に成功し、実用化に向け本格的な販売を開始した。

現在、リチウムイオン電池は携帯電話、ノートブックパソコンなどのモバイル機器の電源として広く使用されている。 軽量・小型でありながら、大きなエネルギーを蓄えられることから、自動車用途、都市型スマートグリッド(*1)などの産業電源用途としての採用も始まっているが、一方で、高温雰囲気で使用した場合、寿命が低下しやすいといった課題があった。
日本ゼオンは、リチウムイオン電池バインダーの高機能化の開発を進め、正極用バインダーとして寿命の低下抑制に大きく貢献する機能性バインダーの開発に成功しており、市場にサンプル提供をしてきた。このたび、特に長期寿命が要求されるスマートグリッド用途などの分野での実用化に目処がついたことから、製品の本格的な販売を開始した。
水系バインダーは、寿命の低下抑制に大きく貢献すると同時に、従来から使用されてきた溶媒系と比較すると、環境および生産現場での負荷を軽減することができる。

(*1) スマートグリッド : 電力の使用状況、発電状況を通信機などを用いて監視して制御する新しい電力網であり、蓄電用にリチウムイオン電池を併用することにより、効率的な電力の使用が可能となる。省エネに優れた次世代の電力網として期待される。


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