ニュース
ロボットやドローンの社会実装を加速させる新たな研究開発に着手【NEDO】
2017年5月16日
ロボットやドローンの社会実装を加速させる新たな研究開発に着手
―物流、インフラ点検、災害対応分野で活躍が期待―
NEDOは、物流、インフラ点検、災害対応などで活躍が期待できるロボットやドローンの社会実装を加速させる新たな研究開発に着手します。
本事業では、ロボットやドローンの機体開発や運用システム構築の研究開発を行うとともに、福島ロボットテストフィールドなどを活用した実証試験を行います。またこれらの成果を用いて、国際標準化の獲得も目指します。
1.概要
近年、世界的にロボットやドローンの利活用分野の拡大のための技術開発、制度設計および標準化活動が活発になされており、ドローンの運用についてはISOでの標準化検討も開始されています。日本においても、サービスの高度化や社会課題解決のため、ロボットやドローンのさらなる利活用が期待されています。
そこで、NEDOは「ロボット・ドローンが活躍する省エネルギー社会の実現プロジェクト※」において、小口輸送の増加や積載率の低下などエネルギー使用の効率化が求められる物流分野や、インフラ点検分野、大規模災害時の迅速かつ正確な情報収集のための災害調査などの分野で活用できるドローンおよびロボットの開発を行うとともに、社会実装を加速させるための運用システム構築や福島ロボットテストフィールドなどを活用して実証試験を実施します。
さらに、これらの開発成果を国際標準化に繋げるための活動を実施するとともに、技術開発スピードが速く、デファクト・スタンダードが鍵を握るロボットについては、世界の最新技術動向を日本に集め、日本発のルールで開発競争が加速する手法を推進します。2020年にNEDOと経済産業省は、世界が注目する高度なロボット技術を内外から集結させ、様々な社会課題の解決を目指した競技やデモンストレーションを行う「World Robot Summit(WRS)」を開催する予定です。
2.事業内容
【1】ロボット・ドローン機体の性能評価基準等の開発
(1)性能評価基準等の研究開発
各種ロボット(無人航空機、陸上ロボット、水中ロボット等)の性能評価基準を、分野およびロボット毎に策定
します。
(2)省エネルギー性能等向上のための研究開発
各種ロボットの連続稼働時間の向上などに資する高効率エネルギーシステム技術開発を実施します。
【2】無人航空機の運航管理システム及び衝突回避技術の開発
(1)無人航空機の運航管理システムの開発
本プロジェクトにおける運航管理システムは、運航管理統合機能、運航管理機能、情報提供機能から構成される
ものとし、無人航空機の安全な運航をサポートする各種機能・システムを開発します。
(2)無人航空機の衝突回避技術の開発
無人航空機が地上および空中の物件などを検知し、即時に当該物件などとの衝突を回避し飛行するための技術を
開発します。
【3】ロボット・ドローンに関する国際標準化の推進
(1)デジュール・スタンダード
標準化を推進する国際機関や諸外国の団体などの動向を把握し、国際的に連携しながら検討と開発を進め、本プ
ロジェクトの成果を国際標準化に繋げるための活動を実施します。
(2)デファクト・スタンダード(World Robot Summit)
技術開発スピードが速く、デファクトが鍵を握るロボットについては、世界の最新技術動向を日本に集め、日本
発のルールで開発競争が加速する手法を推進します。
3.採択テーマと委託および助成予定先
【1】ロボット・ドローン機体の性能評価基準等の開発
(1)性能評価基準等の研究開発
本開発項目については、「インフラ維持管理・更新等の社会課題対応システム開発プロジェクト」において2016
年度から開始し、2017年度から本プロジェクトに移行し、研究開発を継続しています。
【2】無人航空機の運航管理システム及び衝突回避技術の開発
【3】ロボット・ドローンに関する国際標準化の推進
(2)デファクト・スタンダード(World Robot Summit)
【用語解説】
※ ロボット・ドローンが活躍する省エネルギー社会の実現プロジェクト
プロジェクト期間は2017年度~2021年度の5年間で、2017年度予算は33億円。
4.問い合わせ先
(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)
NEDO ロボット・AI部 TEL:044-520-5241
(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)
NEDO 広報部 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構ホームページはこちら