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ワイヤレス充電システムを用いたEVバスの公道実証試験を開始【東芝】
2016年2月10日
概要
当社は、早稲田大学理工学術院紙屋雄史教授研究室と共同で、ケーブルを接続しなくても充電が可能な最新のワイヤレス充電装置とリチウムイオン二次電池SCiB™を搭載した「先進電動バス“WEB-3 Advanced”」を中心とするEVバスシステムを開発しました。2016年2月1日より、国際戦略総合特区である川崎市殿町のキングスカイフロント地区および羽田空港周辺地域において、川崎市・全日本空輸㈱の協力を得て、公道実証試験を実施しています。
開発の背景
近隣拠点間連絡用の企業バス、観光地や空港の巡回バスなど、短距離走行・高頻度充電を行うEVバスでは、安全で手間のかからない充電方法が求められています。今回、当社が新規開発したワイヤレス充電装置を搭載することで、この課題を解決し、EVバスの普及を加速し、CO2削減に貢献することを狙いとしています。
磁界共鳴型ワイヤレス充電装置
高頻度となる充電作業を“短時間・安全・手間いらず”で行うために、当社が新規開発した磁界共鳴型ワイヤレス充電装置を搭載しています。本充電装置は、EVバスに搭載した当社製二次電池SCiB™に、44kWワイヤレス急速充電が可能です。この充電装置は、乗用車EVのワイヤレス充電向けに制度化が進んでいる85kHz帯を使用し、運転席におけるボタン操作のみで充電が可能です。
今後の展望
本研究は、環境省が公募した「CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」にて進められています。当社は、早稲田大学と共同で、本実証事業に係る委託先として選定されています。事業期間は2014年度より2016年度までの予定です。
本実証実験による公道での走行を通して、普及の際のポイントとなる充電作業に係る利便性を検証するとともに、CO2削減効果やランニングコスト削減効果、さらには乗車環境の改善効果や周囲環境へ与える負荷の微小性の評価等も行います。これらの成果を公開することで、“ヒトにも地球にも優しいワイヤレス充電型電動バス”をPRし、社会における認知度と受容性を高めます。実証試験は本実証事業が終了となる2016年度末頃まで実施する予定です。
関連情報
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