ニュース
インダクタ:高信頼性、車載用電源系インダクタの開発と量産化【TDK】
2014年12月16日
● -55℃~+150℃までの幅広い温度範囲に対応
● 機械的強度を向上
● AEC-Q200に準拠
TDK㈱(社長:上釜 健宏)は、車載向け電源回路用のパワーインダクタCLF6045NI-Dを開発し、2015年2月より量産を開始することを発表します。
近年、自動車の電装化が進み電子制御ユニット(ECU)は増加傾向にあり、これらの電源回路にパワーインダクタが使用されています。当社では、使用条件が最も厳しいエンジンルーム内の過酷な環境にも耐える-55℃~+150℃までの広い温度範囲に対応可能な高効率、高信頼性のパワーインダクタCLF6045NI-Dシリーズを開発しました。
本シリーズは、AEC-Q200に準拠しています。また、当社独自の材料技術により、耐熱性の高い材料を選定、継線部分には溶接工法を導入し、はんだレス構造を実現しております。さらに、独自の構造設計により機械的強度を向上させ、エンジンコントロールモジュール(ECM)やエアバッグ、ABS、ヘッドライト等のECUに使用可能です。また、自動一貫ラインの製造工程導入により、高信頼性高品質の製品供給を実現しております。
サイズは6mm角(L:6.3×W:6.0×H:4.5mm)に今後、小型サイズの5mm角、中・大型サイズの7mm角、10mm角、12.5mm角を新たに加え、多様な設計用途に対応した豊富なラインアップを提供します。
主な用途
・ エンジンコントロールモジュール(ECM)、エアバッグ、ABS、ヘッドライト等、各種車載用電子制御ユニット(ECU)
主な特長と利点
・ 耐熱性に優れた材料開発により、-55℃~+150℃までの広い温度範囲で使用可能
・ 機械的強度を高めた独自構造設計により、高信頼性を実現
主な電気特性
定格電流1 : インダクタンス変化率に基づく場合(公称値から30%低下)
定格電流2 : 温度上昇に基づく場合(温度上昇40℃)
生産・販売計画
・ サンプル価格 : 50円/個
・ 生産拠点 : 日本
・ 生産予定 : 170万個/月(当初)
・ 生産開始 : 2015年2月
TDK㈱について
TDK㈱(本社:東京)は、各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」を事業化する目的で1935年に設立されました。
主な製品としては、各種受動部品※(製品ブランドとしてはTDK、EPCOS)をはじめ、電源、HDDヘッドやマグネットなどの磁気応用製品、そしてエナジーデバイスやフラッシュメモリ応用デバイス等があります。アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、現在、情報通信機器、コンシューマー製品、自動車、産業電子機器の分野において、電子部品のリーディングカンパニーを目指しビジネスを展開しています。
2014年3月期の売上は約9,800億円で、従業員総数は全世界で約83,000人です。
※ 主な製品は、コンデンサ(積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ)、インダクタ、フェライトコア、
高周波部品、センサ、ピエゾおよび保護部品等です。
TDK株式会社ホームページはこちら