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自動車用ディーゼルエンジン向け「低トルクタペットローラ」を開発【日本精工】

2014年12月9日

~ディーゼルエンジンの低摩擦化により燃費向上に貢献~

日本精工㈱(本社:東京都品川区、代表者:取締役 代表執行役社長 大塚 紀男、以下NSK)は、自動車用ディーゼルエンジンのロッカーアーム*用に「低トルクタペットローラ」を開発しました。
本製品は、タペットローラの軸にクロム系被膜処理を施すことで、ニードルローラ仕様での耐久性を高めました。この結果、ディーゼルエンジンのロッカーアーム向けに、ダブルローラ仕様(滑り軸受)から摩擦損失が少ないニードルローラ仕様(転がり軸受)への置き換えが可能になりました。本製品は、自動車の低燃費化に貢献し、2019年に15億円の売上を目指します。

*ロッカーアーム : カムの力を使ってエンジンのバルブを作動させる機構。

開発の背景
近年の環境意識の高まりから、自動車には更なる燃費改善が求められております。エンジンにおいては、熱効率の高さやCO2排出量が少ないことからディーゼルエンジンの普及が進んでいます。
しかし、ディーゼルエンジンでは燃料が燃焼する際にすすや窒素酸化物(NOx)及び硫黄酸化物(SOx)が発生するため、タペットローラの軸は腐食摩耗が発生し易い過酷な環境で使用されます。このため、ロッカーアーム用タペットローラには、耐久性を重視した滑り軸受が使用されていました。
今回NSKは、ディーゼルエンジン用として、ダブルローラ仕様(滑り軸受)に代わって,新製品のニードルローラ仕様(転がり軸受)を開発することで、低摩擦化と高耐久性を実現しました。

製品の特長
1. 低摩擦化の実現
タペットローラにニードルローラ仕様(転がり軸受)を採用することで、従来比10%の低摩擦化を実現しました。

2. 高耐久性の実現
タペットローラの軸にクロム系被膜を採用し、腐食摩耗を抑制することで、ディーゼルエンジン環境下おいて、ニードルローラ仕様(転がり軸受)での高耐久性を実現しました。

3. タペットローラ軸の両端加締め(塑性加工)による固定方式の適用が可能
高い密着性を持つ被膜をタペット軸に採用することで、加締め加工を実施しても被膜割れなどを起こさず軸固定が可能で、従来と同じ固定方式を適用することが可能です。

本製品の効果
本製品は、ディーゼルエンジンの自動車の燃費向上に貢献します。



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