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電動車いす「NRR」を開発、デンマークで実証へ【NEDO】

2014年11月4日

―「CE宣言」により、欧州の実証が可能に―

NEDOは、㈱テムザック、㈱NTTドコモとともに、デンマークのコペンハーゲン市とファーボ・ミッドフュン市の介護・福祉施設、高齢者住宅およびリハビリセンターで、実証試験に使用する福祉機器ロボットの電動車いす「NRR」を開発し、11月から実証試験を開始します。

これに先立ち、テムザックは、「NRR」の本体部分について、欧州での商品販売に必要とされる欧州委員会(EU)の基準適合マーク「CEマーキング」に適合していることを証明する「CE宣言」を行いました。これにより、実証試験で「NRR」導入による経済的価値、高齢者の自立促進・尊厳維持、安全性向上などについてデータ収集・分析を行うことが可能となります。


1. 概要

世界的な高齢化や生活水準の向上に伴う健康志向の高まりを受け、今後高い成長が期待される医療、介護、健康、福祉等の生活支援関連産業分野においては、我が国企業が強みを有するロボット技術の活用が求められています。NEDOが同分野で実施しているロボット技術を核とした生活支援システムの研究開発・実証のうち、特に海外実証事業では、導入地域のニーズや事業により得られた成果をフィードバックし、さらなる技術水準向上、および海外展開や市場化の促進等を図ることが重要となっています。また、今回の事業対象国であるデンマークでは、我が国同様に少子高齢化が進み、医療や介護等にかかる費用が国家財政の多くを占め、この費用は年々増加傾向にあります。

NEDOは、㈱テムザック、㈱NTTドコモとともに、デンマークのコペンハーゲン市とファーボ・ミッドフュン市の介護・福祉施設、高齢者住宅およびリハビリセンターで実証試験に使用する、福祉機器ロボットの電動車いす「NRR」※1を開発、11月から同国内で実証試験を開始します。

実証にあたり、㈱テムザックは、「NRR」の本体部分(Rodem)について、欧州での商品販売に必要とされる欧州委員会(EU)の基準適合マーク「CEマーキング※2」に適合していることを証明する「CE宣言」を行いました。「CEマーキング」に適合するためには、安全性・電磁波影響などの試験が必要で、㈱テムザックはその手続きをすべて完了しました。この「CE宣言」により、11月から開始する実証試験では、実際の被介護者を対象に、介護者のサポートを得ながら、「NRR」導入による経済的価値、高齢者の自立促進・尊厳維持、安全性向上などについてデータ収集・分析を行うことが可能となります。

「NRR」は、従来の車いすの概念を覆すことで、介護や福祉等に従事する方々の労働力負担の軽減、また、車いすを利用される方々の自立を促すものとして、同国にてその検証が行われます。今後、福祉介護分野において、欧州をはじめとする多くの国で日本のロボット技術を活かした製品の普及が期待されます。

なお、本事業はNEDOが2013年に実施した同国における各種調査に加え、2014年3月の日本・デンマーク首脳会談における共同声明、および2014年6月に締結された基本協定書(MOU)※3のもとで実施されます。

2. 「NRR」の特徴

今回開発した電動車いす「NRR」の特徴は、以下のとおり。
〔1〕前乗り : 通常の車いすは、移乗の際に、自身の体を持ち上げ、回転させる必要がありますが、「NRR」は自身の腰の位置を動かし、腕の力で移乗することが出来ます。
〔2〕高さ調整 : 座面の高さを調整して、並んで歩く人との目線の差が少なくなります。
〔3〕通信機能 : 「NRR」にスマートフォンを搭載させ、提供されるアプリをダウンロードすることで、万が一、「NRR」が転倒した際の管理センターへの連絡や、自身の生活パターンを把握が可能です。


【用語解説】
※1 : NRR:New Robot Rodemの略。通信機能を搭載した、この実証試験に使用される電動車いすの名称。
※2 : CEマーキング : 欧州地域で販売される、指定の製品に添付を義務付けされた基準適合マーク。
※3 : 実証サイト先となるコペンハーゲン市、ファーボ・ミッドフュン市およびNEDOの3者にて締結

3. 問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)
NEDO ロボット・機械システム部  TEL : 044-520-5241

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)
NEDO 広報部  TEL : 044-520-5151  E-mail : nedo_press@ml.nedo.go.jp







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