ニュース
車載アダプティブ・ヘッドライト・システム向けに業界初の完全集積型LEDマトリクス・マネージャを発表【日本テキサス・インスツルメンツ】
2014年10月28日
コンパクトでスケーラブルなソリューションで、基板面積を73パーセント低減 最大96個の高輝度LEDを制御し、先進的なヘッドライト機能を実現
日本テキサス・インスツルメンツは、アダプティブ・ヘッドライト・システム向けに、業界初の完全集積型高輝度LEDマトリクス・マネージャICを発表しました。新製品の『TPS92661-Q1』 は、ビーム・パターンと強度を動的に変化させて最適なヘッドライト照明と安全性の向上を実現する、小型でスケーラブルなソリューションを提供し、革新的なLEDヘッドライトの開発を可能にします。製品の詳細、サンプルと評価モジュールのご注文に関しては、www.tij.co.jp/tps92661q-pr-jpをご覧ください。
既に上級モデルに搭載され、今後、主力モデルでの普及が期待されるアダプティブ・ヘッドライト・システムは、ハイビームとロービームの照射方向と強度を自動的に制御できる機能を備えています。『TPS92661-Q1』は、複数の高輝度LEDのシャントFET調光アレイ向けのコンパクトなソリューションです。12個の個別制御MOSFETスイッチを内蔵しており、接続したLEDに電流を流すか、あるいはLED周りのバイパス回路に流すかで個々のピクセル・レベルでの光量調整を可能にします。また、1本のシリアル通信ポートを搭載し、TIの AEC-Q100車載認証取得済みの『C2000™』Piccolo™ などの制御マイコンにより、制御や診断を行うことができます。
これまで、アダプティブ・ヘッドライトの設計において、ヘッドライトのビーム・フォーミングと方向制御には、複数のトランジスタ、ゲート・ドライバ、グルー・ロジック回路などの、サイズの大きいディスクリートICを搭載する必要があり、基板面積が大きくなっていました。こうした機能の集積により、『TPS92661-Q1』は基板面積を73パーセント低減するとともに、モーターやアクチュエータなどの故障しやすい可動部品を不要にする、完全なソリッド・ステート型ヘッドライトの設計を可能にします。
『TPS92661-Q1』の特長
・1本のシリアル・ポートで最大96個の LEDを制御し、ヘッドライトのビーム・フォーミングと照射方向の制御が可能
・個別の10ビットPWM(パルス幅変調)輝度制御機能により、LEDを制御し、ピクセル・レベルでの光強度調整が可能
・ヘッドライトの故障/損傷した場合、制御マイコンによるLED開放や短絡に関する診断や警告が可能
供給、パッケージ、価格
『TPS92661-Q1』は量産出荷中で、TIと販売特約店から供給されます。パッケージは48ピンHTQFPで、1,000個受注時の単価(参考価格)は3.70ドルです。
LED照明向けのツールとサポート
車載外部照明機器に使われる個々のLEDの個別PWM調光制御機能の評価のための 『TPS92661EVM-001』評価モジュールを供給中です。
TIの LED照明向け製品ラインアップに関する情報
・ 照明向け製品の詳細
・ 包括的なLED電源システム設計向けのWEBENCH® LED Architectオンライン設計支援ツール
・ 各種LEDリファレンス・デザインを掲載したTI Designsの PowerLab™ リファレンス・デザイン・ライブラリ
TIのLED照明ソリューション
TIのLED駆動技術は、スマートフォンのディスプレイ用バックライトから高輝度車載ヘッドライトまで、広い用途で人々の生活を支える照明に採用されています。TIは一般照明、サイネージ、バックライト、車載照明向けに、AC/DC、DC/DC、LEDドライバ、LED電源管理製品、無線/有線インターフェイス制御、組込みプロセッサなどの広範なソリューションを提供しています。
※ WEBENCHはTexas Instrumentsの登録商標です。C2000、PiccoloおよびPowerLabはTexas Instrumentsの商標です。その他、すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。
日本テキサス・インスツルメンツ株式会社ホームページはこちら