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システム・コストを削減しながら、制御システムを高速化、統合性を向上する新しい『C2000』Piccolo『F2807x』マイコンを発表【日本テキサス・インスツルメンツ】

2014年10月24日

デジタル電源、再生可能エネルギーや車載制御などの 産業用制御アプリケーションに、システムの柔軟性とプラットフォームのスケーラビリティを実現

※本資料は10月23日に米国で発表したニュースリリースを記者の皆様のご参考のために翻訳した資料です。内容については英文ニュースリリースが優先することをご了承ください。

テキサス・インスツルメンツは、価格の上昇やハードウェア/ソフトウェアの設計変更なしでシステム性能を倍増させる、新しいマイコン製品を発表しました。『C28x』CPUと複数のアクセラレータの強力な組み合わせを統合した、TIの新しい『C2000™』Piccolo™ 『F2807x』 マイコン製品は、通信用整流装置、サーバー電源、ソーラー用マイクロ・インバーター、周波数インバーターやハイブリッド車/電気自動車(HEV/EV)の制御装置などの産業用アプリケーションにおいて、複数の制御タスクの実行を高速化します。また『F2807x』マイコン製品は、数多くのアナログや制御用のペリフェラル群を提供し、より高い統合性の制御アプリケーションの実現を可能にします。これらの新製品は、先に発表された『C2000』Delfino™『F2837xS』と『F2837xD』マイコン世代の製品との間に、互換性とスケーラビリティを提供します。

システム性能を倍増するリアルタイム制御補償器アクセラレータ(CLA)
『C2000』Piccolo『F2807x』 マイコン製品を使用する設計者は、リアルタイム制御補償器アクセラレータ(CLA)を活用できます。CLAは『F2807x』マイコンのスループットを倍増させ、120MHzの浮動小数点処理能力を追加します。この追加の帯域幅を使うことで、数値演算を多用するタスクや短い処理時間が重要な信号処理タスクの並行処理が可能です。これらのタスク処理負荷をCPUからCLAに移すことで、CPUを診断や通信、モーション・プロファイリング、その他の一般的なシステム・タスクに集中させることができます。また、『C28x』メイン CPUに統合された三角関数演算ユニット(TMU)アクセラレータによって、変換や制御機能に多用される各種の三角関数のアルゴリズムを高速で実行できます。

アナログと制御機能を統合
TIの『C2000』Piccolo 『F2807x』 マイコン製品は、デジタル電源のあらゆるトポロジをサポートする、強化されたパルス幅変調器(PWM)をはじめとした、ハイエンドのスマート・アナログと制御機能を搭載し、デジタル制御システムの簡素化に役立ちます。3個の12ビットA/Dコンバータは、3相モーターの電圧・電流のモニタリングをしながら、高い周波数のリゾルバのフィードバックを同時にデコードするなどの、同時タスクの実行が可能なことから、サンプリングのスループットを向上します。さらに、『F2807x』マイコン製品は、それぞれスレッシュホールド・コンパレータと、TIの 『AMC1204』 絶縁型デルタ-シグマ変調器とのシームレスなインターフェイスを備え、電流と電圧の絶縁計測が可能な、8個のデルタ-シグマ変調チャネルを同時に処理できます。また、複数のウインドウ・コンパレータは、パワーステージの保護を提供します。

顧客各社のコンプリートな製品ラインアップに対応するスケーラビリティ
『C2000』Piccolo『F2807x』 マイコン製品は、先に発表されたデュアルコアの『C2000』Delfino『F2837xD』やシングルコアの『F2837xS』マイコン製品と同一の『C28x』コアと、同一ペリフェラル群の多くを使うことで、これらのマイコン製品との間にピン接続とソフトウェアの互換性を提供します。これにより、幅広い信号処理、フラッシュ性能のほか、アナログや制御用のペリフェラル群のオプションを提供、多様な製品の市場投入期間を短縮させ、世代の製品との間のスケーラビリティを提供します。また、『C2000』『F2807x』エクスペリメンターズ・キットとcontrolCARD は、『C2000』Piccolo 『F2807x』 マイコン製品の評価を簡素化し、開発期間の短縮を可能にします。

集中化されたソフトウェア開発
TIでは、controlSUITE™ソフトウェアを通じて、数多くの『F2807x』マイコン製品のソフトウェア開発の簡素化をサポートする、ソフトウェア例、ヘッダー・ファイル、アプリケーション・ライブラリ等を供給しています。これらのマイコン製品にはEclipseベースの Code Composer Studio™ IDE(統合開発環境)v6が付属します。またAltair社からのサードパーティ・サポートは、これらの新規プラットフォーム向けの、より多くのソフトウェア・プログラミングのオプションを提供します。

価格と供給
現在、全機能内蔵の 『C2000』 Piccolo 『F2807x』 32ビット・マイコン製品 (『TMX320F28075』) はサンプル出荷中です。量産バージョンの『F28075』と『F28074』 (『TMS320F28074』) マイコン製品の1,000個受注時の単価(参考価格)は、9ドルより設定されています。新製品のPiccolo 『F2807x』マイコン製品の評価に使用できるエクスペリメンター・キット・ドッキングステーション(『TMDXDOCK28075』) は、単価(参考価格)189ドルで、またモジュール型式のcontrolCARD (『TMDXCNCD28075』) は、同129ドルで供給されます。

TIマイコンを支えるイノベーション
TIは、業界をリードするプロセス技術、独自のシステム構成、IP、専門技術を生かし、20年以上にわたり、超低消費電力マイコン、リアルタイム・マイコンなどの革新的なマイコン製品を提供し続けています。超低消費電力、低消費電力性能、安全通信機能、リアルタイム・コントロール、制御、オートメーション、安全性能向けの充実したマイコン製品を取り揃え、デザイン・ネットワーク・パートナー各社のツール、ソフトウェアやワイヤレス・コネクティビティ・ソリューションおよび技術サポートで、顧客各社の製品の市場投入までの時間短縮に貢献します。

※ C2000、Piccolo、Delfino、controlSUITEおよびCode Composer Studioは Texas Instrumentsの商標です。その他、すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。






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