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高弾性率熱可塑性プラスチック製品群を拡大 高度に強化された新しい2つのポリアミド【ランクセス】

2014年10月23日

極薄肉、卓越した表面特性

ガラス繊維50%以上で強化されたポリアミドとポリブチレンテレフタレートは、それらの剛性と強靱性ゆえに、軽量化構造向け用途に理想的です。これらの製品は多くの場合、スチール、アルミニウム、ダイカスト亜鉛といった金属はもちろんのこと、シートモールディングコンパウンド(SMC)やその他の強化された熱硬化性樹脂に代わる、軽量で経済的な代替品となります。そのためランクセスは、この分野ですでに取り揃えている広範な射出成形用の製品群に加えて、継続的に新製品を投入しており、このたび新たに2つのポリアミド6グレードを発表しました。

■「極薄肉技術」向けのテーラーメード
新製品の「デュレタン®(Durethan®)BKV 60 XF」は、「デュレタンDP BKV 60 H2.0 EF(以下、「EF」)」の改良版となります。「EF」はすでに、軽量化フロントエンド、スペアタイヤの収納部、大型トランスミッションオイルパンなどの製品の大量生産において定評があります。このたびの新製品は、「EF」同様にガラス繊維60%で強化されていますが、より高度な機械的特性を備えており、溶融流動性が30%改良されました。

高度に強化されたポリアミドの専門家であるランクセスのステファン・タイラー博士は、次のように述べています。「同製品は特に極薄肉用途に適しています。ランクセスの高性能プラスチックを使用することで、メーカーは1mm以下の肉厚が実現でき、それによって薄いリブ構造で高い耐荷重性を備えた構造部品を容易につくることが可能となります」

また、この新しいポリアミドを使用することで、ガラス繊維が露出しない滑らかな表面が可能となります。高い溶融流動性のため、最適化された結晶化プロセスとより高い射出速度が可能となり、卓越した表面品質が実現できるのです。このエンジニアリング材料は、レーザーマーキング加工ができることはもちろんですが、もう1つの優位性として、より優れた耐熱性を備えていることが挙げられます。例えば、180℃下で3,000時間以上の熱空気老化試験の結果においても、試験サンプルの引張破壊応力は200MPa以上を示しています。

■タブレットPCのバックシェルに最適
もう1つの新素材のポリアミド6は、「デュレタン BG 60 X XF」の商品名で販売されます。ガラス繊維とミクロガラスビーズの特殊混合物60%で強化されています。靱性と剛性は「EF」と同等の高いレベルを備えています。ステファン・タイラーは次のように述べています。「この素材独自の特徴として、卓越した収縮等方性を示すため、部品の歪み・反りがほとんどありません。期待できる主な用途は、タブレットPC向けの薄型の高い強靱性を備えたバックシェルや自動車内装などが挙げられます。これらの用途において、この素材がもたらすもう1つの利点は、優れた表面品質です」すでに初期の量産試験によって、この素材が上記の利点を実現できることが確認されました。




これは、ドイツ・ケルンで10月14日に発表されたリリースをもとに、ランクセス㈱が発表したものです。
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ランクセスは、世界31カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2013年の総売上は83億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 16,900人、世界中に52の拠点を展開しています。主な事業は、プラスチック、合成ゴム、中間体、特殊化学品の開発、製造とマーケティングです。ランクセスは、持続可能性に優れた企業を選定する「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス」のワールド・インデックス(DJSI World)とヨーロッパ・インデックス(DJSI Europe)および「FTSE4Good」の構成銘柄です。また、世界的なNPO組織CDPの調査から、気候変動に関して優れた取組みおよび情報開示を行っている企業で構成されるCDLI(Climate Disclosure Leadership Index:気候変動情報開示先進企業)に選定されています。
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