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日米共同で災害対応ロボット開発プロジェクト【NEDO】

2014年7月31日

―NEDO、災害ロボットの性能評価等で米DARPAに協力―

NEDOは、経済産業省と米国国防総省の合意※1に基づき、同省の国防高等研究計画局(DARPA)と共同で、日本のロボット技術を活用した災害対応ロボットシステムの研究開発・実証プロジェクトを開始しました。
このプロジェクトでは、東日本大震災の経験等を踏まえ、日本の災害対応ロボットの開発と普及の促進を目的に、(1)災害対応ロボットの開発(DARPAロボットチャレンジ(2015年6月開催予定)への協力・参加を含む)、(2)ロボットシミュレータ開発、(3)ロボット性能評価方法の開発(チャレンジタスクの開発)、の3つカテゴリーについて研究開発、実証に取り組みます。実施体制(委託予定先等)は、別紙の通りです。
NEDOは、このプロジェクトを通じ、災害ロボットの普及拡大を図るとともに、未だ明確な基準が定められていない災害対応ロボットの性能評価に係る基準作りにも貢献していきます。

【用語解説】
※1 経済産業省製造産業局と米国防総省研究・エンジニアリング(R&E)担当部局は2013年7月31日、人道支援と災害復旧に関するロボットの日米共同研究実施に関する合意書(TOR)に署名。


1. 事業概要

本事業(「環境・医療分野の国際研究開発・実証プロジェクト/ロボット分野の国際研究開発・実証事業/災害対応ロボット研究開発(アメリカ)」)では、我が国のロボット技術を核とするロボットシステムの開発、実証を海外と協力して行うことにより、我が国のロボットシステムの普及や国際的な地歩の確立等を目指します。また、国内外における災害ロボットの安全性等に関する基準、適合性評価体制の整備等を目指す取り組みと連携を図ることにより、我が国ロボットシステムに係わる産業競争力の強化に資することも目指します。
具体的な研究開発項目は以下のとおりです。また、下記3つのカテゴリーに関して、その成果を広く一般に公表することを最終目的とし、例えば国際ロボット展等の実演会への参加等も予定しています。事業実施期間は2014年度~2015年度、総事業費は4.2億円(予定)です。


(1) 災害対応ロボットの開発・実証

ⅰ)日本版バーチャルロボティクスチャレンジ(仮称)への参加
 ロボットチャレンジのタスク(下記 (3)で開発)に沿って、災害対応ロボットの開発を行うとともに、シミュレータ上での競技会(日本版バーチャルロボティクスチャレンジ「JVRC」。2015年度末迄に日本国内で開催予定。)に参加し、成果を実証します。
ⅱ)DARPAロボティクスチャレンジへの参加
 中間目標として次回DARPAロボティクスチャレンジ(以下「DRC」。2015年6月開催予定。)に参加することも念頭に、災害対応ロボットの開発を行います。
ⅲ)日本国内での実演会への参加
 本事業の成果を広く一般に公表するため、日本国内でロボット関連の実演会を開催します(2015年度第3四半期頃の開催を予定)。実演会に参加するロボットは、自ら開発したソフトで実演することのほか、JVRC優秀者のソフトと連携して実演することも念頭に入れた開発を行います。


(2) シミュレータ開発
ロボット開発・実証(上記(1))の設計支援が可能なシミュレータ開発を、RTM(ロボット・テクノロジー・ミドルウェア)を活用しつつ行います。開発にあたっては、DRCで使用されるシミュレータ(Gazebo)との互換性を強化した後、アメリカ側主催者(DOD、DARPA等)と共同で双方のシミュレータの精度向上に必要な研究開発を行います。また、シミュレータをWeb上に公開し(2014年度末迄)、2015年度末迄(第2四半期頃を予定)にJVRC参加予定者にシミュレータを提供するとともに、JVRCを開催することも本開発に伴う事業内容としています。


(3) 性能評価手法の開発(タスク開発)
DRCタスクの開発(前回タスクのブラッシュアップ)について、将来的な災害対応ロボットの性能評価にも資するよう米国(DOD、DARPA等)と共同で行います。またJVRCで利用するタスクも開発します。

2. 問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)
NEDO ロボット・機械システム部  TEL : 044-520-5241

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)
NEDO 広報部  TEL : 044-520-5151  E-mail : nedo_press@ml.nedo.go.jp

資料

別紙






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