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ル・マン24時間でLMP2連覇【日産自動車】

2014年6月16日

FIA世界耐久選手権(WEC)第3戦 – ル・マン24時間 レースレポート

日産エンジンを搭載したJOTAスポーツ・ザイテック・ニッサンがル・マンでLMP2クラス優勝
ゲーマー出身の日産ドライバーは首位で奮闘するも22時間後に悔しいリタイア
日産エンジン搭載車両がLMP2クラスのトップ5を独占

2014年6月15日 ル・マン(フランス)
2014年ル・マン24時間はこの日レースフィニッシュを迎え、日産エンジン搭載車両が2年連続でLMP2クラス優勝を果たしました。JOTAスポーツ・ザイテック・ニッサンがクラス優勝、総合でも5位に食い込み、近年まれに見る過酷な展開となったル・マン24時間で大健闘を見せました。また日産エンジン搭載車両が、LMP2クラスの1-2-3-4-5位を獲得。同クラスのエンジンとしては、史上最高レベルのリザルトを収めました。



この日のリザルトは、モータースポーツの天国と地獄が浮き彫りとなりました。ニスモがチューンした日産VK45DE・V8エンジンは優勝を獲得しましたが、一方で、ゲーマーからレーサーに転身したヤン・マーデンボローとマーク・シュルツイスキーは14時間以上もリードに立ち続けましたが、最終的にクラス5位で終えました。

#35 OAKレーシングLigierニッサンはスタート後、数時間でリードに立ちましたが、フィニッシュまで残り2時間というところでスパークプラグのトラブルが発生。パワーがダウンしてしまったために首位を守ることが難しくなり、勝利が遠のきました。

「このトラブルは今朝、私の最初の日中スティント走行中に発生しました。最初はエンジンのパワーが完全に出ていないことに気付いたのです」とマーデンボローは説明しました。「確認のためにピットに入り、スパークプラグを交換することになりました。トラブル自体は解消されましたがその時にはリードを失い、残された時間で挽回することはできませんでした」

「今回の自分のドライビングには満足しています」とマーデンボローは続けました。「昨晩のロングスティントでは、これまでにないほどマシンに好感触を得ていましたし、暗い中でのレースが私は大好きなのです。内容には満足していますし、14時間リードを維持したことを誇りに思います。トラブルがなければ、そのまま行けたでしょう。ル・マンは時に、とても厳しい一面をのぞかせるのです」

マーデンボローのチームメイトは、共にGTアカデミーを卒業したマーク・シュルツイスキーと、ベテランLMP2ドライバーのアレックス・ブランドルでした。ロシア出身のシュルツイスキーは初めてのル・マン参戦でしたが、周囲の予想を上回る活躍を見せました。

「ドライビングが好きなので、いつでもどこでもレースがしたいと思っていますが、このような一週間を過ごし、またル・マンに戻ってきたいと思うようになりました」とシュルツイスキーは述べました。「本当に素晴らしく、予想の付かないレースです。チームもマシンも素晴らしく、ここでファステストタイムをマークしている2人のチームメイトがいる私は、肩の力を抜いて臨むことができました。とにかくコースにとどまり、遅いマシンを抜いていけばよかったのです。ほんの小さなマシントラブルで優勝を逃すことになり、チーム全体が悔しい気持ちでいっぱいです」

「モータースポーツは、ジェットコースターのようなものです」とニスモのグローバルヘッドオブブランド、マーケティング&セールス、ダレン・コックスは述べました。「私たちはみんな、気持ちはレーサーですから、#35に起きたことをとても残念に思っています。ヤンが言うように、私たちは勝利に向けて一直線に進んでいました。ヤン、マーク、アレックスは、最高のドライバーズラインナップです。初参戦のマークが素晴らしい活躍を見せたことに周囲が驚いているので、私はそのことに驚いています。ゲーマー出身のドライバーが今回も素晴らしい仕事をしてくれました」

「モータースポーツには天国も地獄もあるのです」とコックスは続けました。「私たちのカスタマーが上位を独占しポディウムに上がる姿を見るのは、うれしいものです。私たちが最も緊密に連携をとってきたのは、ドライバーたちです。ゲーマー出身のドライバーにとって、ル・マンでの優勝はおあずけになってしまいましたが、それまでの展開には素晴らしいドラマがありました。ZEODの件についても同じです。土曜日の午後には、ル・マンのコース一周を電力で走り切り、盛り上がりは最高潮に達していましたが、わずか数時間後には肩を落としていました。この場合については、新しい技術の成功に喜び、落胆の原因は古い技術でした。スパークプラグで勝利を逃したことと、同じようなものです」

「ル・マンは、最高の耐久テストです。マシンにだけでなく、スタッフ全員にとっても同じことが言えます。この週末は、悔しさを味わった人もいます。しかし、来週末にはまた次の戦いが待っています。ヤンはレッドブル・リンクでGP3勝利を目指し、私たちはGT-Rの故郷、ニュルブルクリンクのノルドシュライフェで戦います」


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