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エントリレベルからミッドレベルのインフォテインメント製品の使用体験を向上するJacinto 6 Eco車載プロセッサ製品を発表【日本テキサス・インスツルメンツ】

2014年6月12日

『DRA72x』Jacinto 6 Ecoプロセッサ製品がエントリレベルからミッドレベルの次世代 車載製品向けに、機能豊富な車内インフォテインメントやテレマティクス機能を提供

※本資料は6月4日に米国で発表したニュースリリースを記者の皆様のご参考のために翻訳した資料です。内容については英文ニュースリリースが優先することをご了承ください。

自動車OEM各社は、ユーザーのインフォテインメントとテレマティクスのハイエンド・オプションの要求に対応した高コスト効率のソリューションの提供に取り組んでいます。テキサス・インスツルメンツは、これらに対応する機能や特長を備えたJacinto プラットフォームの最新製品である『DRA72x』 Jacinto 6 Eco SoC(システム・オン・チップ)を発表しました。メーカー各社は『DRA72x』プロセッサ製品を使うことで、高い統合性のオーディオ、同時に動作するマルチメディア・ストリーミングやデバイス間のコネクティビティを、エントリレベルからミッドレベルの幅広い車種に供給できます。

インフォテインメント性能基準をさらに向上
エントリレベルからミッドレベルのIVI(車内インフォテインメント)製品のモビリティと差別化への需要が高まる中で、『DRA72x』プロセッサ製品は、最適な比率のアクセラレーション機能を提供します。これらのうち、H.264 1080p 解像度のビデオを60 fps でデコードするIVA-HDビデオ・コプロセッサは、標準のマルチメディアの同時ストリーミングと、BYOD(bring your own device)へのコネクティビティを実現します。さらに、運転者と乗客は、DSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)が実現するANC(可聴ノイズ消去)、音声強調や、オーディオのポスト処理アルゴリズムなどのサポートのほか、複数の音声機能を体験できます。『DRA72x』プロセッサ製品は、 ARM Cortex-A15 CPUのリアルタイム、割り込み処理を多用するタスクの処理負荷を軽減するARM® Cortex®-M4を内蔵したほか、DCAN、Ethernet AVB、MLB(MOST Media Local Bus)、PCIe、USB2.0とUSB3.0などの車内コネクティビティ用ペリフェラル群を統合するなど、従来からのJacinto製品ファミリーのSoCによる車載向けアプローチを、そのまま受け継いでいます。『DRA72x』プロセッサは、TIの WiLink™ 8Q Wi-Fi、 Bluetooth、GNSS内蔵コンボ・コネクティビティ製品ファミリー とも動作し、即時使用に対応する車載向けインフォテインメント製品を提供します。

スケーラブルなプラットフォームを提供
TIの Jacinto 6プラットフォームの他の製品と同一アーキテクチャで開発された『DRA72x』新型プロセッサ製品は、メーカー各社において、各製品への投資が可能なほか、ARM Cortex-A15デバイス群のソフトウェアとハードウェアの互換性を提供することで、多様な製品ポートフォリオを提供します。今回の Jacinto 6 Eco 製品ファミリーの追加によって、シングルまたはデュアル構成のARM Cortex-A15コアで2,800DMIPSから10,000DMIPS以上までの処理性能を提供するほか、Imagination Technologiesのシングルまたはデュアルの POWERVR™ SGX544-MPxグラフィクス・コアと、車載向けペリフェラル群を提供します。シングルとデュアルの外部メモリ・インターフェイスと、異なるクロック周波数のプロセッサによって、さらに高いスケーラビリティを実現します。このことで、インフォテインメント・システムを設計する顧客各社は、エントリレベルやミッドレベルから高級車までの幅広い車種に渡って、同じプラットフォーム上で、同レベルの投資で製品を開発でき、コストの削減や市場投入期間の短縮を実現します。

数々のアクセラレーション機能の統合が、顧客のシステム・コストを削減
Jacinto 6 Ecoプロセッサ製品は、複数のアクセラレーション機能や車載向けペリフェラル群の統合と、ソフトウェアの供給によって、OEM各社において、総合コストの削減に役立ちます。ソフトウェアで定義可能な、柔軟なアーキテクチャのDSPを統合したことで、AM/FM/RDS、HD RadioTM、 DABやDRM向けの、低価格のマルチ・チューナー・ラジオ・ソリューションを提供します。オンチップの予備CPU群 (ARM Cortex-M4)は、ARM Cortex-A15 CPUのリアルタイム、割り込み処理を多用するタスクの処理負荷を軽減して、ソフトウェア性能を向上します。Jacinto 6 Ecoをサポートする、QNX、Linuxや Androidなどの高レベル・オペレーティング・システムを含むツール群、ソフトウェアや、エコシステムを使うことで、顧客各社は製品設計が容易になり、市場投入時間を短縮できます。

Jacintoプロセッサ製品ファミリーを採用し、インフォテインメント市場をリードする各社からのコメント

QNX Software Systems社グローバル・パートナーシップ担当ディレクターPeter McCarthy氏「フルレンジのスケーラビリティを提供するWiLink 8Q製品ファミリーによって、TIとQNX Software Systemsの両社は長期に渡って協働し、車載インフォテインメント体験を拡張する、コネクティビティを備えた車載ソリューションの開発に取り組んできました。TIの最新のJacinto 6 Ecoプロセッサ製品ラインは、クルーズ・コントロール向けのカメラをはじめとした複数のADAS機能をサポートする柔軟性を提供しながら、エントリレベルやミッドレベルからハイエンドに渡るスケーラビリティを持った機能豊富なインフォテインメント機能を供給する上で役立ちます。」

アルパイン㈱取締役 OEM製品開発担当 田口周二氏「当社では、TIのような重要なテクノロジ・パートナー各社と協働して、自動車の乗客や運転者のテレマティクスやインフォテインメント機能の使用体験を一新していくことに、大きな誇りを感じます。TIのJacintoプロセッサ・ファミリーの最新製品であるJacinto 6 Ecoを使うことで、高性能、かつ高い付加価値を意識したインフォテインメント向けプラットフォームを実現できます。」

Green Hills Software社バイス・プレジデント兼ビジネス・デベロップメント担当Dan Mender氏「Jacinto 6 Ecoを発表したことで、TIはエントリレベルからハイエンドまでスケーラブル、かつ現在から将来に渡る運転者向けの情報/インフォテインメント・プラットフォームの複数の要件に対応する、Jacinto 6ベースの共通のソフトウェアとハードウェアのプラットフォームを実現しました。当社のINTEGRITY® Multivisor™ 仮想化ソリューションと組み合わせることで、デジタル・クラスター、後方カメラその他のセーフティ・クリティカルな車載機能群をフェールセーフに切り分けながら、AndroidやLinuxなどの最新のインフォテインメント向けオペレーティング・システムがシームレスかつ安全なサポートを実現することで、顧客各社は将来に渡って保証された製品設計のほか、高コスト効率の再使用と簡単な設定を提供できます。

インフォテインメント製品の設計を補完するアナログ・ソリューション
『DRA72x』 Jacinto 6 Eco プロセッサ製品は、TIのその他の補完デバイスと組み合わせて、インフォテインメント製品の設計向けに、システム・ソリューションを供給できます。TIでは、特にJacinto 6 Eco プロセッサ製品の電源向けに設計され、開発期間の短縮と、リスクの削減に役立つPMIC(電源管理IC)も供給しています。このPMICは、Jacinto 6 Ecoプロセッサ製品の全性能範囲をサポートするほか、システム・レベルの消費電力を最小限に抑えるために必要な電源管理機能も提供します。現在、技術評価用のサンプルを供給中です。また、Jacinto 6 Ecoプロセッサ製品は、TIの FPD-Link III車載グレード・シリアライザ/デ・シリアライザ製品ファミリー と組み合わせることで、非圧縮のHD(高品位)デジタル・ビデオとオーディオを、車載の中央情報ディスプレイや後部座席のタッチスクリーンLCDパネルに提供します。

供給について
現在、『DRA72x』 Jacinto 6 Eco プロセッサ製品はサンプル出荷中で、量産出荷は2015年前半の予定です。『DRA72x』は大量生産のOEMやTier-1各社向け製品であり、販売店からは供給されません。

TIの最新の車載インフォテインメント向け製品に関する情報
・  Jacinto 6 Ecoプロセッサ製品の データシート(英語)と ホワイトペーパー (英語)を参照
・  Jacinto 6 Ecoプロセッサ製品の Ask the Expert video
・  TIの Jacinto 6プロセッサ製品の ウェブサイト を参照

車載向けアプリケーションの技術革新を牽引するTI製品
TIはメーカーとシステム・サプライヤに対して、自動車市場でのワールドクラスの機能の実現を可能にする、先進的で信頼性の高い半導体製品を幅広く提供しています。TIは広範な電源IC、インターフェイス、シグナル・チェーン・ソリューションに加え、DLP®ディスプレイ、ADASおよびインフォテインメント・プロセッサ、Hercules™『TMS570』セーフティ・マイコン、ならびにワイヤレス・コネクティビティ・ソリューションを提供しています。これらのソリューションに対して充実した技術文書 を提供するとともに、厳しいAEC-Q100車載規格やTS 16949規格に準拠した製品のほか、ISO 26262規格に準拠したSafeTI™製品も供給しています。TIの車載用製品の詳細については、http://www.tij.co.jp/automotive をご参照ください。

※DLPはTexas Instrumentsの登録商標です。OMAP、HerculesおよびSafeTIはTexas Instrumentsの商標です。その他すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。






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