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ブラジルに26億ブラジルレアルを投資した自動車工場を開設 ― ブラジルでの市場シェア5%達成に向けて ―【日産自動車】
2014年4月15日
● 26億ブラジルレアル*を投資
● 年間生産能力は、車両20万台、エンジン20万基
● 最初の生産車種は新型「マーチ」
● 2,000名の直接雇用を創出予定
● 環境に配慮した「グリーンベルト」を工場施設の周囲に導入、さらにターフェイラ・ラグーンに環境保全域を設置
日産自動車㈱(本社:神奈川県横浜市西区 社長:カルロス ゴーン)は15日、ブラジルのリオデジャネイロ州レゼンデに、26億ブラジルレアル*を投資した生産工場を開設しました。これはブラジルにおける、最大の自動車関連投資のひとつとなります。また今回の日産の投資は、ブラジルでの市場シェア5%を達成し、同国でNo.1の日系自動車ブランドになる計画の一環でもあります。
新工場ではすでに約1,500名を雇用しておりますが、今後、従業員は、総勢2,000名へと増える見込みです。この工場は、板金プレスによる部品生産から車両組立までを行います。また、工場の年間の生産能力である車両20万台、エンジン20万基の性能を試験するテストコースなど、自動車生産の全ての工程を完備しています。
15日の新工場開所式には、日産社長のゴーンの他、リオデジャネイロ州のルイス・フェルナンド・ペゾン知事、日産の中南米地域を統括する専務執行役員のホセ・ルイス・バルス、ブラジル日産社長のフランソア・ドッサや政府関係者、従業員、その他多数ゲストが出席しました。
ゴーンは、「ブラジルは、世界第4位の自動車市場であり、日産の中南米の発展にとって重要な役割を果たしています。このレゼンデ工場は、成長目標を達成するために必要不可欠なものです。私たちのゴールは、ブラジルで2016年までに市場シェア5%を達成し、品質とお客様サービスにおいて日系自動車メーカートップとなることです。」と語りました。
日産のレゼンデ工場では、日産のVプラットフォーム車両、および、エンジンを生産します。まず最初は「マーチ」と1.6L 16Vフレックス燃料エンジンの生産から開始する予定です。
日産で中南米を統括するバルスは、「日産は、2012年に米国、2013年にメキシコ、そして本日、ブラジルに新工場を開設しました。アメリカズにおいて生産能力を拡大しています。これは、アメリカズ全域、特にブラジルでは、まだ開拓できる機会があることを示しています。」と語りました。
ブラジル日産の社長であるドッサは、「日産は、2000年にブラジルで事業を開始しました。今回のレゼンデ工場の開設は、そのプレゼンスを強固なものとし、ブラジルでの成長に向けて新たなスタートを切るものです。日産は、レゼンデの新工場によって、更なる高品質と最良技術を持った最新の商品をお届けいたします。」と述べました。
レゼンデ工場の従業員は、特別なトレーニングを受けました。また従業員の300名以上は、日本やメキシコ、米国、英国等の日産の工場で3か月間のトレーニングを受けています。また、最優先事項である品質確保のため、車両品質管理チームは、日本およびメキシコで6か月間の特別トレーニングを受けました。日産は昨年、レゼンデ工場の従業員の技術研修のために400万米ドル以上を投資しました。
品質と持続可能性のための技術
周囲の環境を保護しつつ最高品質の車両とエンジンの生産を行うため、トレーニングは、最新の日本式プロセスと設備の技術を補完しながら、日産生産方式のガイドラインに沿って実施されました。
総合計88台のロボットは、より精度が求められる作業や、安全性あるいは人間工学上のリスクを伴う可能性のある作業を行います。また、多くの作業エリアでは、小型自動運転ロボットである無人搬送車(AGV)が、部品を積んだ小型カートを動かしているため、エンジンのついた搬送ベルトやチェーンで動くプラットフォームなどの必要がなく、より安全で静かなオペレーションが可能になっています。
車両塗装工程は、現代的で持続可能な3ウェット水性塗装システムを採用しています。ベースと光沢剤を下塗りのすぐ後に塗装することで、塗装プロセスを短くし、エネルギー消費を削減しています。ロボットが塗料と溶媒の無駄を低減するカートリッジを使うことで、揮発性有機化合物(VOC)排出を減らし、より環境に配慮した塗装を行えます。
中も外も環境に配慮した工場
持続可能で環境に配慮したレゼンデ工場は、組立設備の改善や先進的なプロセス以外にも、建物そもそもの設計からインフラに至るまで考えて造られています。建物は、自然の照明および換気システムを採用しており、エネルギー消費を削減し、環境負荷を下げています。生産プロセスにおいては、再利用と適切な廃棄物処理のため、固形物をろ過し水を再利用しています。これは、CO2排出量と生産によって作り出される揮発性有機化合物(VOC)の量を継続的に削減することを目的としています。
工場の壁の外側では、「グリーンベルト」が工場施設全体を囲むように植えられる予定です。これによってCO2排出と騒音の両方を低減します。「グリーンベルト」は、地域の自然環境を反映し、12エーカー以上にも及ぶものとなります。
また、日産は、動植物の生息地で森林再生を行い、地域の緑地保護へ投資を行うことを約束しています。日産は、レゼンデ工場に隣接するターフェイラ・ラグーンに環境保全地域を作る予定です。これは、生物多様性と、150種類以上の鳥たちが生きていくために必要な生態系を維持するために必要とされています。
サプライヤーパークによってブラジルへのさらなる投資と現地部品の活用が実現
レゼンデ工場は、日産にとって、ブラジル国内でさらに存在感を増し、今後も成長を続ける機会をもたらすものです。さらなる成長のため、工場敷地に隣接した場所には、サプライヤーパークのためのインフラを整備しました。工場内を拠点とする2社以外にも、サプライヤーパークではすでに自動車部品サプライヤー4社が事業を行っています。日産をサポートするために移転してきたこれらのサプライヤーは、シート製造を行うタチエス、サスペンションサプライヤーのヨロズ、ゴム製品メーカーの鬼怒川ゴム、コクピット部品を生産するカルソニックカンセイ、鋼板サプライヤーの三井物産スチール、ブレーキと燃料管を生産する三桜です。
日産は、レゼンデ工場で2016年までに部品の現地化率を80%にすることを目指しています。
*(15億米ドル : レゼンデ工場建設発表時の2011年10月の為替レート)
ブラジルにおける日産
2000年にブラジルでの事業を開始した日産は、同国で近年著しい成長を遂げており、2016年までに市場シェア5%を達成することを目指しています。日産のディーラーは現在169店舗あり、2016年には240店舗にまで拡大する計画です。日産は2002年からパラナ州サン・ジョゼ・ドス・ピニャイスで生産を行っており、2014年からはリオデジャネイロ州レゼンデで生産を開始します。
日産はブラジルへのコミットメントを明確に示すべく、2016年リオデジャネイロオリンピック及びパラリンピックの公式スポンサーとなります。これにより日産は、同オリンピックおよびブラジル代表チームへ、様々な種類の車両約4,500台を供給する予定です。これらの車両はクリーンエネルギー(エタノールまたは電気)車が優先され、リオオリンピックが目指すサステナビリティという目標の達成をサポートしていきます。
日産LATAM
日産LATAMには、ブラジル日産(NBA)と日産ラテンアメリカ&カリビアン(NLAC)の2つのビジネスユニットが含まれています。この地域には38の市場があり、ディーラーは約500店舗、2つの生産工場があります。そのひとつは、リオデジャネイロ州レゼンデに26億ブラジルレアルを投資した工場で、2014年4月時点の生産能力は20万台となっています。もうひとつは、ルノー・日産アライアンスのクリチバにある工場で、過去10年間操業を続けています。
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