「第46回（平成25年度）市村産業賞」の「貢献賞」を受賞【富士通研究所／富士通テン】

2014年3月17日

㈱富士通研究所（注1）と富士通テン㈱（注2）は、公益財団法人新技術開発財団が主催する「第46回市村産業賞」において「ドライバーの安心・安全を支える全周囲立体モニタの実用化」で「貢献賞」を受賞しました。

受賞技術は、ドライバーの視界を補助する周辺監視システム「マルチアングルビジョン™」として富士通テンが提供し、自動車メーカー様にご採用いただいているものです。

新技術開発財団では、我が国の科学技術の進歩、産業の発展に顕著な成果をあげ、産業分野の進展に多大な貢献をされた個人またはグループを表彰する市村産業賞を定めています。

受賞者および受賞技術

［市村産業賞貢献賞受賞者］
市村産業賞は、優れた国産技術を開発することで産業分野の発展に貢献・功績のあった技術開発者またはグループを表彰する権威ある賞です。なお、贈呈式は、2014年4月18日（金曜日）にホテルオークラ東京（東京都港区）にて行われます。
受賞者：水谷政美（㈱富士通研究所メディア処理システム研究所主任研究員）
清水誠也（㈱富士通研究所メディア処理システム研究所）
亀田和昌（富士通テン㈱ AS技術本部Viewシステム技術室室長）
案件名：「ドライバーの安心・安全を支える全周囲立体モニタの実用化」

［受賞技術］
これまでも自動車の後方発進時の対人事故軽減やドライバーの駐車サポートを目的とした車載カメラモニタシステムが製品化されていましたが、さらなる安全・安心を目的として、より広い視野で死角なく表示できる技術が求められていました。

受賞者らは、従来製品の技術とは異なり、3次元グラフィックス処理技術を用いる斬新なアプローチによって、4台の車載カメラの映像から車両周辺だけでなく遠景まで含む広範囲の状況を360度、立体感のある全周囲立体映像として合成し、ドライバーが見たい方向から自由に滑らかに視点を動かしながら表示できる「全周囲立体モニタ技術」を開発しました。

本技術により、従来製品では不可能だった広い視野と周囲の物体の視認性向上が実現でき、周囲の物体と車両の関係を適切な視点位置から分かりやすく表示することが可能になります。特に、交差点での巻き込み確認や車線変更での後方確認など、新たな運転支援画面の生成に役立ち、ドライバーの安全運転を一層効果的に支援します。