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温度補償水晶発振器(DTCXO)を内蔵した高精度・小型・低消費電流のリアルタイムクロックモジュール車載向け「RA8900シリーズ」、民生機器向け「RX8900シリーズ」を商品化 【セイコーエプソン】

2014年2月26日


セイコーエプソン㈱(社長:碓井  稔、以下エプソン)は、温度補償水晶発振器(DTCXO※1)を内蔵した、リアルタイムクロックモジュール※2の新ラインアップとして「RA8900シリーズ」、「RX8900シリーズ」を開発し、このたびサンプル出荷を開始しました。

高精度・小型・低消費電流が特長の本商品は、AEC-Q200※3に準拠した車載向け「RA8900シリーズ」、民生機器向け「RX8900シリーズ」のラインアップを設けました。それぞれのシリーズにおいてパッケージサイズは、当社リアルタイムクロックモジュールで最小となる3.2×2.5×1.0t(Max.)mmと、当社従来商品(型番末尾がSAのリアルタイムクロックモジュール)とサイズ互換性を持つ10.1×7.4×3.3t(Max.)mmの2種類をそろえているため、幅広い市場におけるお客様の電子機器の時計・クロックの高精度化などの要望にお応えできます。

近年、スマートメーター、金融システム、セキュリティーなど時刻情報を基に稼働する多くの民生システムやアプリケーションでは、時刻情報に対する高精度な管理が必要です。また、カーオーディオ、車内時計やメーターなど車載用途のような周囲温度変化の激しい環境下でも、時刻ずれの生じない高精度化の要求が高まっています。さらに、電子機器の集積化や小型化の加速、お客様の環境負荷低減の意識向上も背景に、さまざまな市場においてデバイスの高精度化・小型化・低消費電流化の要望が生じています。

しかし、本商品のような水晶振動子、発振回路、時計用ICの組み合わせからなるリアルタイムクロックモジュールは、一般的に、構成される部品の小型化や高密度での実装を進めるほど、精度の維持・向上が難しくなる傾向にあります。

そこでエプソンは、独自の強みである、高精度の音叉型水晶振動子を製造できるQMEMS※4技術と、その振動子を最適な条件下で駆動する回路製造技術(半導体技術)を活用し、高精度・小型を両立しつつ、消費電流も当社従来商品(RX-8803SA)同等レベルの0.70µA(Typ.)を実現しています。

またこれら4商品は全て、工場出荷時に周波数精度を調整・保証した上でお客様にお届けします。お客様は使用時に周波数チューニングを行なう必要がないため、大幅な設計の効率化・品質の向上を図れます。

本シリーズは、さまざまな電子機器の高精度な時刻情報の実現と小型化・低消費電流化に貢献するものです。今後も水晶デバイスのリーディングカンパニーであるエプソンは、独創の技術を活用し、お客様の安心・安全・快適に寄与してまいります。


■本商品の主な仕様


【本商品に関するお問い合わせ先】
セイコーエプソン㈱  マイクロデバイス事業部  TD営業部  電話 : 042-587-5878(直)
本商品の詳細情報は下記ウェブページをご参照ください。
RA8900シリーズ : http://www5.epsondevice.com/ja/quartz/product/rtc/i2c_bus/ra8900sa_ce.html
RX8900シリーズ : http://www5.epsondevice.com/ja/quartz/product/rtc/i2c_bus/rx8900sa_ce.html


【用語解説など】
※1  DTCXO
Digital Temperature Compensated X’tal(crystal) Oscillatorの略で、水晶振動子の温度に対する周波数の変化を補正する機 能を持った水晶発振器・発振回路。TCXOは高精度の周波数を得るために、温度変化分を温度センサーからの信号で補正するもので、中でもDTCXOは周波数をデジタル的に補正する方法を用いています。
※2  リアルタイムクロックモジュール
時計・カレンダー機能などを持ったリアルタイムクロックICと32.768kHz水晶振動子を一つのパッケージに内蔵した製品。これにより、発振回路設計、時計精度調整が不要になるとともに、お客様における回路基板のスペース効率を向上できるメリットがあります。
※3  AEC-Q200
AECは「Automotive Electronics Council (車載電子部品評議会)」の略で、米国の大手自動車メーカーと大手電子部品メーカーが集まって作られた車載用電子部品の信頼性や認定基準の規格化のための業界団体。車載向け電子部品の規格として広く採用されているAEC-Qxxxは、事実上の業界標準になっています。
※4  QMEMS
高安定・高精度などの優れた特性を持つ水晶素材である「QUARTZ」と、「MEMS」(微細加工技術)を組み合わせた造語。半導体を素材としたMEMSにならって、水晶素材をベースに精密微細加工を施し、小型・高性能を提供する水晶デバイスを「QMEMS」と呼んでいます。「QMEMS」は、セイコーエプソン㈱の登録商標です。



記載されている情報は発表日現在のものです。予告無しに生産、販売を終了する場合や、価格、仕様、その他の情報が変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。





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