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PCM法による炭素繊維強化プラスチック製トランクリッドの日産GT-Rへの採用について【三菱レイヨン】
2013年12月10日
三菱レイヨン㈱(本社:東京都千代田区、社長:越智 仁、以下「当社」)が開発した炭素繊維強化プラスチック(CFRP)部材の量産成形技術であるPCM法で製作したトランクリッドが、外板部材として初めて、日産自動車㈱の高級スポーツ車「NISSAN GT-R」2014年モデルに採用されました。当社は、グループ会社である㈱チャレンヂ(以下「チャレンヂ社」)において、PCM法による量産体制を整え、11月より製造開始しています。
このたび採用されたCFRP製トランクリッドは、炭素繊維の軽量・高強度の特長を活かして、アルミ製に比べて重量は約2分の1と軽量ながらアルミ以上の剛性を確保しており、高速での走行安定性に貢献しています。当社の開発したPCM法は、プレス機を用いた圧縮成形のプロセスで成形サイクルタイムを約10分に短縮したことにより、自動車向け部材の量産を可能としました。またPCM法は、高温・高圧のプレスにより部材表面の平滑性が高いため美しい塗装が可能で、クラスA外板部材として利用することができます。
自動車分野において軽量化素材としてCFRP 部品を採用する動きが世界的に加速するなか、当社は、チャレンヂ社を炭素繊維強化樹脂(CFRP)部品の開発・生産拠点とし、自動車用途及び産業用途向けCFRP 部品の受注拡大を積極的に進めていきます。
【PCM (Prepreg Compression Molding)工法について】
熱硬化系エポキシ樹脂(2~5分硬化)を用いたプリプレグのプリフォームを金型で加熱・高圧プレス(プレス圧:1平方㌢㍍当たり30~100 ㌔㌘)する成形法。
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