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インドにおける排ガス触媒生産能力を拡張【BASF】

2013年12月13日

(本資料は 2013年12月12日にBASF India(インド)で発表されたプレスリリースの和訳です。)

■ インド・ASEAN市場の自動車および二輪車メーカーを支援
■ 厳しさを増す新規排ガス規制を背景とした世界市場拡大による需要の増大
■ 2015年に操業開始予定の新規生産ライン
■ フル稼働時の従業員は300人


インドの触媒事業を担うBASFのグループ会社であるBASF Catalyst India Private Limited ( 以下、BASF)は、インドのチェンナイで、排ガス触媒の生産能力を拡張します。

47,000平方メートルにおよぶ新規設備の建設は、2013年12月に着工予定です。これにより、新たな生産ラインと設備が加わり、チェンナイにおけるBASFの排ガス触媒事業が強化されます。この設備は2015年の第1四半期に操業開始予定です。

プロジェクト完了時には、この新たな事業拠点で合計9系列の生産ラインが稼働し、増大する市場の需要とお客様の技術的ニーズに応える軽量車、重量車、および二輪車向けの排ガス抑制触媒を生産します。フル稼働時には、300人の従業員が従事する予定です。

排ガス触媒部門アジア太平洋地域担当バイスプレジデントであるアヌップ・コタリは次のように述べています。「全般的に車両の生産が増加していることと相まって、インドの排ガス規制であるバーラト・ステージ IV 1(以下、BS IV:ユーロ IVに相当)の適用拡大が目前に差し迫っていることからも、排ガス規制に対するBASFの先進的ソリューションへの需要は大いに高まると考えています。BASFは、このような新たな要求にお客様が対応できるように、インドにおける生産能力を現在の2倍以上にする投資をしています。同時に、この拡張プロジェクトによって、チェンナイを当社のアジア太平洋地域生産ハブ(中核拠点)として確立し、インドとASEANで急速に成長している二輪車生産市場に製品を供給していきます。」

チェンナイにおける拡張事業によって、BS IVへの適合に向けてお客様とともに開発した技術ソリューションの実現を可能にする、設備とインフラを提供できるようになります。TWC(三元触媒)、DOC(ディーゼル酸化触媒)、およびCSF(触媒化スートフィルター)といった従来の触媒技術に加え、高度なSCR(選択接触還元)技術システムも現地で生産されるようになるため、重量ディーゼル車の世界有数の生産能力にも貢献します。

BASFインドの会長兼南アジア地域担当責任者であるラマン・ラマチャンドランは次のように述べています。「BASFは、社会が直面している環境問題への革新的かつ持続可能なソリューションの推進に尽力しています。BASFはこれまでに、自動車、トラック、および二輪車向けの排ガス抑制用高性能触媒をインドと南アジア全域のお客様に提供して参りました。今回の拡張プロジェクトは、将来的な課題に備える大手自動車メーカーに効果的なソリューションを重点的に提供するとともに、当地域において大きな成長を実現するためのBASFの精力的な姿勢を証明するものです。」


BASFの核となる排ガス抑制技術 :

TWC(三元触媒) : ガソリン車の排ガスからHC(炭化水素)、CO(一酸化炭素)およびNOx(酸化窒素)を除去します。

DOC(ディーゼル酸化触媒) : ディーゼル車の排ガスから、HC(炭化水素)、CO(一酸化炭素)、および一部のPM(粒子状物質)を除去します。

CSF(触媒化スートフィルター) : PM(粒子状物質 ) を捕捉し、触媒特許技術を用いてPMの酸化を促進します。

SCR(選択接触還元) : 尿素溶液を用いて、NOx(窒素酸化物)を水と窒素に変換します。


1バーラト・ステージ III/IVは、自動車(二輪車を含む)から排出される大気汚染物質を規制するためにインド政府が導入した排出基準です。この基準とその実施計画については、さまざまな関係者と協議が行われ、インド道路交通省によって定められています。2010年以降、四輪車を対象とする排出基準のバーラト・ステージ IV(ユーロ IVと同様)が、インド国内の主要13都市で導入され、その他の地域ではバーラト・ステージ III(ユーロ IIIと同様)が導入されています。


BASFの触媒事業本部について
BASFの触媒事業本部は、環境触媒とプロセス触媒の世界的なリーディング・サプライヤーです。同事業本部は、私たちが呼吸する大気の保護、生活を支える燃料の生産、先進のバッテリー材料などを含む多岐にわたる化学品やプラスチックの効率的な生産を支える技術開発で卓越した専門知識を提供します。BASFの業界をリードする研究開発プラットフォーム、技術開発への情熱、貴金属とベースメタルへの深い知識を活用することで、触媒事業本部は、独自のソリューションを開発し、顧客の成功をサポートしています。BASFの触媒事業本部についての詳細は、インターネットホームページ (www.catalysts.basf.com)を ご覧ください。


インドのBASFについて
BASFは、石油・ガス部門を除くすべての事業で、今日のインドにおいて高いプレゼンスを維持しており、1世紀以上に渡ってインドの発展に貢献してきました。インドのBASFは、国際的に認められているBASFの基準に沿って、環境安全の分野において卓越した実績を残しています。社会貢献の面においても、地域開発活動を実施し、復興支援、女性の地位向上、教育、およびガバナンスの改善に重点的に取り組んでいます。インドのBASFは、9カ所の生産拠点、8営業所、2つのR&Dセンターを有し、従業員数は2,157人です。2012年、BASFのインドでの売上は、11億4,000万ユーロです。


BASFについて
BASF(ビーエーエスエフ)は世界をリードする化学会社「The Chemical Company」です。製品ラインは、化学品、プラスチック、高性能製品、農業関連製品、石油・ガスと多岐にわたっています。BASFは、経済的な成功、社会的責任、そして環境保護を同時に実現しています。また、BASFは科学とイノベーションを通して現代社会や将来のニーズを提示しながら、ほぼすべての産業のお客様を支援しています。BASFの製品とソリューションは、資源の確保に貢献し、栄養価の高い食品を提供するとともに、生活の質の向上に寄与しています。BASFは「私たちは持続可能な将来のために、化学でいい関係をつくります」を企業目標に掲げ、これらの活動を実施しています。2012年の売上は約721億ユーロで、従業員数は約11万人です。BASFの詳しい情報は、www.basf.com(英語)、newsroom.basf.com(英語)、www.japan.basf.com(日本語)をご覧ください。





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