ニュース

世界初、自動変速機用「トルクセンサユニット」を開発【日本精工】

2013年11月12日

~自動車の燃費改善と快適性向上に貢献~


日本精工㈱(本社:東京都品川区、代表者:取締役  代表執行役社長  大塚紀男、以下NSK)は、オートマチックトランスミッションやベルト式無段変速機などの自動変速機の効率向上や変速ショック低減、小型・軽量化に貢献す る自動変速機用「トルクセンサユニット」を開発しました。NSKは、今後、自動車メーカ、変速機メーカに本製品の提案を行ない、商品化を目指します。

開発の背景

自動車の燃費改善や快適性向上に貢献するため、自動変速機には効率向上や変速時のショック低減が求められています。

オートマチックトランスミッションやベルト式無段変速機では、油圧でクラッチまたはプーリを押し付けて動力を伝達します。最適な油圧量は変速機の負荷トルクにより変動し、油圧が小さ過ぎると動力が伝わらず、大き過ぎると動力伝達の効率が低下します。このため、トルクを軸のねじれ量から検出し、油圧制御にフィードバックすることで、最適な油圧で動力を伝達し、動力伝達の効率が向上します。また、変速機のクラッチが結合する際、検出したトルク値に基づき、油圧でクラッチを結合する速度を最適化することで、滑らかにトルクを伝え、オートマチックトランスミッションの変速ショックを低減することが出来ます。しかし、軸のねじれ量が小さいことや変速機ケースの変形の影響が大きいため、変速制御に必要な測定分解能が得られませんでした。


製品の特長

NSKは、自動変速機の効率向上と変速ショック低減に貢献するトルクセンサユニットを世界で初めて開発しました。

(1)高分解能 (高精度)
入力歯車軸と出力歯車軸を、ねじれ易い部品(トーションバー)で連結すると共にトーションバーを軸方向に長くにすることで、軸のねじれ角を大きくすることが可能になり、分解能が向上しました。
変速機ケースの変形の影響で、センサとエンコーダ間の隙間(ギャップ)が2つのエンコーダで差が生じることを防止するため、2つのエンコーダが隣接する構造とし、分解能が向上しました。

(2)耐久性向上
トーションバーには、ねじり荷重のみが作用し、曲げ荷重は耐荷重性がある歯車軸で受ける構造とすることで、ユニットの耐久性が向上しました。




プレスリリース記載の情報は報道発表日時点の情報です。
予告なしに変更され、ご覧になった時点と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。





日本精工株式会社ホームページはこちら

キーワードをクリックして関連ニュースを検索

#日本精工
#トランスミッション
#センサ
#世界初/日本初/世界最高レベル