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計算時間を大幅に短縮、エラストマおよび複合材料の非線形材料モデルを強化した「Marc 2013.1」をリリース【エムエスシーソフトウェア】

2013年11月6日

非線形挙動のシミュレーションにおける並列処理パフォーマンスを向上

エムエスシーソフトウェア㈱ (代表取締役社長:加藤  毅彦、本社:東京都新宿区  以下MSC)は、本日、「Marc 2013.1」のリリースを発表しました。モデリングオプションとさらに使い易くなったユーザーインターフェースにより、エンジニアが非線形有限要素解析に費やす時間を大幅に短縮できます。

Marc 2013.1リリースの強化ポイント:

■並列処理パフォーマンスの向上
最新のマルチコアプロセッサーのメリットを活用し、パフォーマンスの向上を図りました。この機能は領域分割法(DDM)および/あるいはマトリクス処理の並列化に使用されます。DDMと用いた場合、ふたつのレベルでの並列化が行われます。ひとつは領域レベル、もうひとつはアセンブリレベルです。これにより、設計者・解析者ともに生産性を上げることが可能です。
マルチコアによる50万自由度モデルのテストでは、要素のループの計算時間で5~8倍、トータル計算時間で4倍、計算速度が向上しました。

■現実性を上げる新しい材料モデル
エラストマ材の急速な利用の拡大に伴い、非線形挙動と蓄積されるダメージを正確に把握することは重要な課題です。
ゴムベルトや生体材料(筋肉など)のような異方性の非圧縮性材の挙動を再現する3つの新しいモデルが追加されました。これらのモデルは補強材の入ったゴムのシミュレーションでよりよい精度を提供します。
エラストマ用Marlowモデルが機能拡張され、Bergström-Boyce モデルならびに周波数依存の減衰を考慮できるようになりました。さらに純剪断試験の実験値も使用できるようになりました。これらの機能拡張により、エラストマ材のモデリングに使用できる材料モデルの幅が広がりました。
周波数依存の減衰が複合材料に見られる直交異方性挙動に対応しました。これにより周波数応答解析においてよりよい減衰特性を考慮できます。

■非線形接触機能の精度向上  -隙間/重なり
オリジナルCADファイルとメッシュ作成プロセス差違により、接触体の間に隙間や重なりが発生することがあり、これにより部品間の非現実的な接触挙動につながることがあります。ユーザーは接触解析時に、こうした隙間や重なりを考慮して、精度よい応力結果を得ることができます。これは設計時にたいへんに貴重な機能です。なぜなら製品全体の修正をすることなく、部品寸法の修正が可能となるからです。

■使い易さと効率性を追求したユーザーインターフェース
Marcのユーザーインターフェースである Mentat がさらに使い易くなりました。
新しいモデルブラウザーでは、より視覚的にモデルを把握することができます。これによりユーザーはすばやくモデルを評価し、メニュー間を移動できるので、モデリング時間を短縮し、効率を上げることができます。
ACISジオメトリーエンジンがParasolidジオメトリーエンジンに置き換えられたことで、多様なCADシステムとの連係が強化され、また、他のMSC製品との統一性が向上しています。
新しいメッシュ作成機能ではソリッドに対して、高品質な低次および高次の四面体要素が簡単に効率よく作成できます。

そのほかにも、プラスチックのような粘弾性材料に対するArrheniusシフト関数、要素座標系または参照座標系における永久磁石の定義、疲労モデル(Paris則)あるいはユーザー定義による亀裂進展解析、剛体サーフェスによるトリミングツールにより簡単に材料をトリムする機能などが追加されています。

*記載されている社名および製品名は当社の商標または登録商標です。



■MSC Softwareについて

MSC Software Corporationは、複合領域シミュレーションソリューションのグローバルなリーディングカンパニーとして、製品の設計やテストにおける品質向上、時間短縮、コスト削減を支援するソフトウェアおよびサービスを提供しています。MSC Softwareは、シミュレーション技術、ソフトウェア、ならびにサービスにより、短期間でより優れた製品を開発できるよう、世界中の何千社もの企業と協業しています。
MSC Softwareは、米カリフォルニア州ニューポートビーチを本社とし、世界22カ国に支社・支店を展開しています。1982年2月に日本法人を設立し、本社の他、大阪、名古屋に営業拠点があります。従業員数は世界で約1,200名です。





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