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ブロモブチルのトレッド使用による新技術「BiT」を開発【ランクセス】
2013年9月27日
高性能ゴムのリーディングメーカーであるランクセス（LANXESS）は、メガトレンドである「モビリティ」の旺盛なニーズに対応するため、新技術の開発に持続的に取り組んでいます。
ランクセスは、このたび、高性能タイヤの安全性を向上する新技術「BiT（Butyl in Treads）」を開発したことを発表いたします。この新技術は、ブロモブチルゴムを高性能タイヤのトレッドに使用することで、ウェットグリップ性能を向上し、従来よりも大幅に制動距離を短縮することができます。ランクセスは、2013年9月27日に東京で開催されたブチルゴムの技術セミナーにおいてメディア向けに、この新技術を日本で初めて紹介しました。
ブロモブチルは従来、タイヤの空気圧を維持する目的でタイヤのインナーライナーにのみ使用されていた高性能ゴムです。ブチルゴムの特性は、卓越した不透過性だけでなく、幅広い温度範囲における高い減衰性にあります。ブチルゴムは微細構造のため、非常に高密度な分子集団となります。それが、気体と液体の拡散速度の低下をもたらし、分子の動きが制限され、その結果、ブチルゴムに独特の減衰特性を与えることになります。
ランクセスはかねてより、高い減衰特性を備えたブチルゴムを最先端のタイヤトレッドの配合に組み込む開発に取り組んできました。ランクセスは、タイヤの製造とテストプログラムを実施することで、この開発をさらに具体化することができました。このプログラムにおいて、同技術を取り入れて製造した全天候型タイヤの試作品では、湿潤路面のグリップ性能が向上し、制動距離は8%短縮、ラップタイムは3%短縮しました。乾燥路面でも、湿潤路面ほどではありませんでしたが、その差は明らかなものでした。転がり抵抗と耐摩耗性は、コントロールタイヤとほぼ同等の結果となりました。
ランクセスの新技術「BiT」を使用することで、タイヤメーカーは総合的なタイヤ性能を向上するだけでなく、その安全性も向上することが可能となります。
低転がり抵抗向けの高性能ゴム製品
ランクセスは、「グリーンモビリティ」分野に関しても専門性を有しています。ランクセスの高性能ゴムグレードの合成ゴムは、低転がり抵抗タイヤの製造に使用されています。これらのエコタイヤは、すでに既存の自動車に装着され、環境保護への重要な貢献を果たしています。さらにランクセスは、2012年9月に、自社の合成ゴム製品と添加剤を使用して開発したコンセプトタイヤを発表しています。このタイヤは、欧州連合（EU）で義務化されたタイヤラベリング制度に準じた、AA等級（転がり抵抗・ウェットグリップ性能両方においてA等級）を世界で初めて獲得したタイヤとなります。
ランクセスについて
ランクセスは、世界31カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2012年の総売上は91億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 17,500人、世界中に52の拠点を展開しています。主な事業は、プラスチック、合成ゴム、中間体、特殊化学品の開発、製造とマーケティングです。ランクセスは、持続可能性に優れた企業を選定する「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・ワールド・インデックス（DJSI World）」および「FTSE4Good」の構成銘柄です。また、気候変動に関して優れた取組みおよび情報開示を行っている企業で構成されるCDLI（Carbon Disclosure Leadership Index：情報開示先進企業リスト）に選定されています。ランクセスについての詳細は同社URLにてご確認下さい。
www.lanxess.co.jp
ランクセス㈱について
ランクセス㈱は、ドイツに本社を置くランクセスグループの日本法人として、関連会社のラインケミージャパンと共に、国内で14 のビジネスユニットを展開しています。主な事業として、世界の生産拠点から化学品を輸入し、幅広い製品群を自動車、タイヤ、IT、電機・電子製造など、日本のさまざまな業界に向けて販売しています。東京・丸の内に本社をおき、豊橋、姫路に事業所をおいています。ランクセス株式会社についての詳細は同社URLにてご確認下さい。
www.lanxess.co.jp
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