ニュース
画期的な放射音テクノロジと新しい振動音響/空力音響機能を提供する「Actran 14」をリリース【エムエスシーソフトウェア】
2013年9月18日
エムエスシーソフトウェア㈱(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:加藤 毅彦、以下MSC)は、本日、騒音の予測と低減だけでなく、製品の最適な「音」を検討するための、強力な音響シミュレーションソフトウェア「Actran 14」のリリースを発表しました。Actran 14リリースの主なハイライトは以下のとおりです。
● 高周波およびシステムレベルの解析のための放射音
● より複雑な物理現象を反映する強化されたVibroAcoustics (振動音響連成)
● 工学的考察時間を節約する、新しいファン騒音テクノロジ
● トリムドボディ車体モデルNVHの機能強化と効率の向上
放射音:Actran 14は、振動する構造からの放射音を予測するテクノロジに革命をもたらします。これは、DGM(Discontinuous Galerkin Method)テクノロジによって達成されました。DGMは、大規模問題に適した、非常に強力な時間領域ソルバーです。計算は、効率的なDomain分割による並列化によって、分散メモリ処理が可能です。
APML(Adaptive Perfectly Matched Layer)は、既存のPMLテクノロジを拡張したもので、有限要素アプローチにおいて、より簡単かつ効率的に放射音のモデル化を可能にします。新しく組み込まれたAPMLボリュームメッシャによって、解析する周波数に基づき異なるPMLメッシュが自動的に作成されます。この自動化は、最適な計算時間を提供するだけでなく、メッシングの時間も節約するため、エンジニアは設計最適化のためのActran出力結果の評価に集中することができます。
強化されたVibroAcoustics:振動音響連成では、現実世界の複雑な物理現象をシミュレートするための、多様な数値モデルに対応する必要があります。Actran 14では、より多くの構造要素タイプや多孔質材の複雑な定式化の利用、Visco-Thermal要素の適用範囲の拡張、そして、乱流境界層に起因するWall Pressure Fluctuationのランダム荷重モデル化であるTBLモデルが拡張されました。
音響騒音のための新しいファン騒音技術:以前は、Actranと過渡圧縮CFDを組み合わせることによってファン騒音に対応していました。しかし、このシミュレーションは、大量のCFD計算リソースを持つお客様だけが可能なプロセスでした。Actran 14に搭載された新しいテクノロジにより、ファン騒音予測は、MRF(Multiple Reference Frame)またはNLH(Non-Linear Harmonic:非線形調和)CFDテクノロジを用いた安価なCFD計算でも可能になりました。
トリムドボディモデルのNVH検討:トリムドボディのNVH検討は、乗員の快適性の向上と車体重量の最適化の両方において重要です。Actran 14では、既存のトリムドボディ・モデリング技術が刷新され、より少ない計算リソースで実行する車両モデルへの柔軟な実装を可能とする、より複雑なトリムコンポーネントをモデル化できるようになりました。この改善により、典型的なトリムドボディモデルでは、CPU時間に関して5倍の速度向上が報告されています。これと同じ機能が、アドオンモジュールとしてMSC Nastranでも利用可能になりました。
詳細は、当社ウェブページをご覧ください。
http://www.mscsoftware.co.jp/products/actran/release.php
*記載されている団体名および製品名は各社の商標または登録商標です。
MSC Softwareについて
MSC Software Corporationは、複合領域シミュレーションソリューションのグローバルなリーディングカンパニーとして、製品の設計やテストにおける品質向上、時間短縮、コスト削減を支援するソフトウェアおよびサービスを提供しています。MSC Softwareは、シミュレーション技術、ソフトウェア、ならびにサービスにより、短期間でより優れた製品を開発できるよう、世界中の何千社もの企業と協業しています。
MSC Softwareは、米カリフォルニア州サンタアナを本社とし、世界22カ国に支社・支店を展開しています。1982年2月に日本法人を設立し、本社の他、大阪、名古屋に営業拠点があります。アジア・パシフィック地域は、日本の他、北京・成都・上海・深セン・ソウル・台北・シンガポール・プネ(インド)に拠点があります。従業員数は世界で約1,200名です。
エムエスシーソフトウェア株式会社ホームページはこちら