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19~37kWクラス小形産業用ディーゼルエンジン分野で、スイス連邦の排出ガス規制認証を「世界初取得」について【ヤンマー】
2013年7月16日
ヤンマー㈱(以下ヤンマー)は、この度19kW~37kWの出力範囲で、世界で最も厳しいディーゼルエンジン排出ガス規制である、スイス連邦のOAPC*1認証を世界で初めて取得しました。
また、あわせて、スイス連邦環境局(通称FOEN*2)のホームページ上での認証エンジンリストへ掲載されました。FOENのホームページでは、ヤンマーが19kW~37kWのエンジン出力帯において世界初のOAPCエンジン認証取得企業であり、クリアが難しい小さな出力域で認証を取得した環境技術の先進性について「革新的である」とのコメントが紹介されています。
近年、地球環境保護のため、世界各国で内燃機関から排出される環境負荷物質の規制が厳しくなっています。 2013年より、ノンロードディーゼルエンジンの出力56kW未満において、日米欧で一段と厳しい新排出ガス規制が開始される中、ヤンマーは各国の厳しい新規制の認証を取得し、当社びわ工場(滋賀県)で量産しています。
環境先進国であるスイス連邦は、国内の建設現場で使用される作業機械に搭載されるディーゼルエンジンに対し、新規制適合に加えて、より一段と厳しいOAPC排出ガス規制をクリアすることを要求しております。このOAPC規制は、日米欧の新規制が排出ガス中に含まれるPM*3の質量を規定するものであるのに対して、それに加えて一定作業時間あたりの排出ガス内に含まれる直径20~300ナノメータのPM粒子数を1*1012個/kW・h以下にすることを要求した、非常に厳しい規制です。
PM粒子数規制は、2013年より開始された欧州の新排出ガス規制(StageⅢB)の、次期規制として導入の検討が始まっており、今回スイス連邦からの認証取得は、当社製ディーゼルエンジンの環境規制適応技術の先進性が証明されたといえます。
1. 認証取得エンジン(エンジン出力19~56kW)
2. 適用技術
当社が長年培ってきた、DI(直接燃料噴射)燃焼技術と電子制御技術をベースに、コモンレールシステム、ディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)*4の新技術を採用。現行機種で適用しているEGR*5との統合電子制御により、排出ガス中のPMおよびNOx(窒素酸化物)の大幅な低減を図りました。
また、当社エンジンが搭載される産業機械の様々な負荷条件や使用環境条件下(高地・低温等)においても、最適なDPF再生が可能となる当社独自のDPF再生制御方式を開発したことで、現行機関の特長である低燃費・高信頼性を保持したまま、スイス連邦規制クリアに成功しました。
(文中脚注ご説明)
*1 : 大気汚染防止法 (The Ordinance on Air Pollution Controlの略称)(以下はOAPCのHP)
http://www.bafu.admin.ch/partikelfilterliste/11647/index.html?lang=en#charY
*2 : スイス連邦環境局(Federal Office for the Environmentの略称)
*3 : パティキュレートマターの略 すすなどの浮遊粒子状物質
*4 : エンジン後段に配置されるPMを捕集するためのフィルター
*5 : 排出ガスの一部を吸気へ循環させて、NOxを低減させる装置
【ご参考:認証取得機関(外観) 4TNV88C】
<注記>
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