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コモン・モジュール・ファミリー(CMF):ルノー・日産アライアンスの新たな開発手法【日産自動車】
2013年6月19日
競争力の強化とシナジー効果の拡大ために、CMFは共有化を推進し、アライアンスが開発する車両の台数をかつてないレベルへと引き上げます。
● 1モデルあたりのエントリーコストを平均30~40%削減し、アライアンス全体の部品コストを20~30%削減
● 2020年までに5大陸に渡り、10カ国以上で展開
● コンパクトとラージセグメントから適用し、年間160万台、14モデル (ルノーグループ:11モデル + 日産:3モデル) をカバー
コモン・モジュール・ファミリー(CMF)は、エンジンコンパートメント、コックピット、フロントアンダーボディ、リアアンダーボディ、電気/電子アーキテクチャーといった、互換性のあるビッグモジュールのかたまりをベースに、ルノー/日産アライアンスの車両で、1つまたは複数のセグメントをカバーするエンジニアリング・アーキテクチャーです。
つまり、CMFは単なるプラットフォームではなく、それは複数のプラットフォームを包含するものです。プラットフォームが水平なセグメンテーションとすれば、CMFはセグメントを跨いだ概念です。
様々なセグメントの異なるタイプのモデルへ適用
CMFは、単一のプラットフォームの共用をさらに進め、商品レンジを拡大する新たなツールです。複数のプラットフォームに共通したモジュールを増加させることにより、コンポーネントを標準化し、プラットフォームごとの台数を増やすことが出来ます。CMFは、2013年から2020年の間に段階的に、ルノーと日産の車種への適用を拡大していきます。CMFは、まずコンパクトとラージセグメントに、続いてそれ以外のセグメントにも適用されます。
CMFが適用されるコンパクトとラージセグメントの規模
コンパクトおよびラージセグメントにおけるCMFは、年間160万台の車両、14モデル(ルノーグループ:11モデル + 日産:3モデル) をカバーします。
● 最初の日産車は、2013年後半に発売されるローグ、キャシュカイ、エクストレイルの後継車
● 最初のルノー車は、2014年後半に発売されるエスパス、セニック、ラグナの後継車
商品の多様性を求めるお客様の需要に応えるため、スケールメリットとコスト削減を実現
CMFは、お客様の要求に可能な限り応えるための様々な商品に適した規模の「アライアンス・パーツ・バンク」を作り上げます。
● 個々の車両間、両社間での部品の共有や流用によるスケールメリットの創出
● 車両の量産のためのシステムの導入による、長期的な性能の保証
CMFは、アライアンスとして、相乗効果、ボリュームの共有、スケールメリット、リスクの共有を行うことで、すべてのアイテムの経費を軽減します。
● コンポーネントの購入:アライアンスとして20%-30%のコスト削減
● 投資(個々のエントリーコスト): 商品開発と工程開発に要する費用の30~40%の削減
ルノー・モデュス/クリオと日産マイクラ用に開発されたBプラットフォームにより達成した削減効果と比較しても、CMFは車両生産台数や販売地域に関して、アライアンスとして前例のないスケールメリットを生み出します。
ルノーのエンジニアリング、クオリティ&IT担当ダイレクターのジャン-ミシェル・ビリーグは、「CMFによる車両アーキテクチャーやお客様に見えない部品の共通化は大きくコスト削減に貢献します。これにより、環境、安全や新技術における革新をすべてのお客様にお届けするという戦略を推進できます。」と述べました。
開発担当のアライアンス・ダイレクターである山口豪(つよし)は、「CMFは、アライアンスのエンジニアリングにおける相乗効果において新時代を切り拓きます。これにより私たちは量産効果を追求し、以前よりも速いスピードで魅力的な新技術を商品に投入して、お客様に付加価値をもたらすことができるのです。」と述べました。
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