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鋳造シミュレーションシステム「ADSTEFAN Ver.2013」を販売開始【茨城日立情報サービス】

2013年5月22日

~数値解析手法の高度化・高性能化による解析精度の向上と操作性改良~

茨城日立情報サービス㈱(本社:茨城県日立市、取締役社長:喜多村 隆/以下IJS)は、鋳造シミュレーションシステム「ADSTEFAN」を改良し、解析モデルおよび数値解析手法の高度化、高性能化による解析精度や使い勝手を向上させた新バージョン「ADSTEFAN Ver.2013」を2013年5月22日から販売開始します。
今回の改良により、一般に鋳造シミュレーションでは予測が困難とされていた、マッシー型凝固(粥状凝固などとも呼ばれる)で発生する多孔質な引け巣(ざく巣)を精度良く予測することができるようになります。さらに、湯流れ解析時の自由表面(湯面)流れの高精度解法であるMARS法を追加し、結果と実証値の近似性を高めました。

一般に解析ソフトウェアは、シミュレーションデータを作成・準備するプリプロセサ、解析を行うソルバ、結果の表示・変換を行うポストプロセサの3種の機能部分からなります。
今回販売を開始する 「ADSTEFAN Ver.2013」は、プリプロセサ、ソルバ、ポストプロセサいずれの機能部分においても大きな改良を行ったことで、鋳造方案設計のさらなる効率向上に貢献できるものと考えています。


今回販売を開始したADSTEFAN Ver.2013の主な改良点

1. 解析モデルおよび数値解析手法の高度化・高性能化
凝固解析にざく巣予測機能および金型温度解析に離型剤スプレー機能を追加しました。湯流れ解析時の自由表面流れの高精度解法であるMARS法を追加し、精度向上を図りました。

2. 発熱材の定義
重力鋳造法を対象とした凝固解析の精度向上を目的に、発熱材を考慮した凝固進行状態を模擬する機能を追加しました。
1. 着火温度(発熱開始温度)、発熱量、燃焼時間(発熱時間)の3パラメータで発熱特性を考慮

3. 物性値の温度依存性考慮
凝固解析の精度向上を目的に、物性値の温度依存性を考慮したことで、蒸発熱や変態熱などの模擬が可能となり、冷却曲線が実証値により近似されることを確認しました。
1. 基本的な熱物性値である密度、比熱、熱伝導率の温度依存性を考慮
2. 界面の熱抵抗値(=1/熱伝達率)の温度依存性を考慮

4. マルチウインドウ化
異なる条件で、複数ケース(ケース数の制限はコンピュータ環境で決まります)のシミュレーション結果を、並べて比較することが可能になりました。さらに画面を同期させる機能により、 結果画面の視点(見る方向)変更など、指定された画面群が自動的に追従することから、結果の比較が容易になります。

5. 使い勝手の向上
解析条件に必要なデータの標準値を提供します。
1. 物性値データベースの充実(登録材料の増加)
2. 熱抵抗値データベースの新設
3. 断面表示層の連続自動切換え機能の新設

IJSは、日本国内、中国、インド、東南アジア地区の販売代理店を経由した間接販売と直接販売で、「ADSTEFAN」シリーズで年間150ライセンスの販売を目標としています。そして「ADSTEFAN」を通じて各国の社会インフラ、 自動車、輸送機器、航空機、IT、環境、電力関連機器の研究や設計・開発・製造に貢献していきます。

注記

ADSTEFANは茨城日立情報サービス㈱の登録商標です。

企業情報

1. 商号 : 茨城日立情報サービス㈱(略称 IJS)
2. 代表者 : 喜多村  隆(きたむら  たかし)
3. 本店所在地 : 茨城県日立市大みか町三丁目18番1号
4. 主な事業内容 : コンピュータソフトウェア設計・製造・販売
5. 資本金 : 1億5千万円

ADSTEFANお問い合わせ先

茨城日立情報サービス㈱
TEL : 03-3251-7704
E-mail : adstefan@ml.ijs.hitachi.co.jp




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